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【車高調】アッパーマウントのボルトが折れしまった場合はどうする?

先日、当サイトの読者様よりこんな質問を頂きました。

 

車高調のアッパーマウントのボルトが折れてしまったのですがどうしたら良いですか?

 

そこでこの記事では、車高調のアッパーマウントのボルトが折れてしまった時の対処方法を解説していきます。

 

今すぐに何とかしないと困る…。

 

と言う方向けに、応急処置についても解説します。

 

 

車高調のアッパーマウントのボルトが折れてしまった場合の対処方法

 

車高調のアッパーマウントと車体を固定するためのボルトが折れしまった場合の対処方法は3つです。

 

  • メーカーからボルトのみを購入する
  • メーカーからプレートアッセンで購入する
  • アッパーマウントを丸ごと買い換える

 

順番に解説していきます。

 

メーカーからボルトのみを購入する

 

車高調のアッパーマウント部分のボルトは、スプライン形状になっており、圧入されています。

 

イメージはこんな感じです。

※これはハブボルト

 

多くの、社外アッパーマウントは素材がアルミで、溶接する事は出来ないので、ボルトを叩けば外せます。

 

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ボルトが外せると言う事は交換する事が可能です。

 

ただし、スプライン付きの圧入スタッドボルトは、スプラインのギア数が合っていないと使えないので、メーカーに直接問い合わせて同じボルトを売ってもらえるか確認する必要があります。

 

大体の車高調メーカーは、【補修部品】と言う名目で車高調の部品を単体購入可能ですが…

 

  • ブリッツ
  • ラルグス
  • テイン
  • イデアル
  • RSR

 

少しメーカーではありますが、上記のホームページを覗いて参りましたが、アッパーマウントのボルトは販売されていませんでした。

 

しかし、過去に友人が【RSR】からアッパーマウントのボルトについて電話で問い合わせて販売してもらった事があるので、もしかしたら他のメーカーも問い合わせてたら売ってもらえるかも?

 

当然ながら、ボルトのみを交換する方法が最も安上がりなので、駄目元でもメーカーに問い合わせてみましょう。

 

メーカーからプレートアッセンで購入する

2つ目の対処方法は、アッパーマウントのプレート部分のみ、メーカーから補修部品で購入する方法です。

 

ピロアッパーマウントの場合、ピロを使い回す前提でプレートのみ購入すれば、新品のピロアッパーマウントを購入するより費用を抑える事が出来ます。

 

画像出典:イデアルホームページより

 

イデアルの補修部品を見ると【3番】が該当する部品です。

 

金額は【10500】円。

 

ここを丸ごと買い換えてしまえば、ボルトが組み込まれている状態なので、折れたボルトの対処をする事に繋がります。

 

アッパーマウントを丸ごと買い換える

 

アッパーマウントが古くなっていたり、ピロボールに劣化が見られるようであれば、いっその事アッパーマウントを買い替えてしまうのも1つの手です。

 

 

たまたま車高調の片側のボルトが折れてしまったかもしれません。

 

同じ人がボルトを締めているのであれば、折れていない反対側や他のボルトにも大きな負荷が掛かっていると思います。

 

そのため、片側だけどうにかしても、また反対側が折れてしまう事も…

 

もちろん、可能性は低いですが、このようなトラブル時には冷静に最悪のケースを想定しながら動いた方が後々良くなる事が多いです。

 

状況によって大きく判断は変わりますが、アッパーマウントを新調してしまうことを視野に入れるのもアリだと思います。

 

車高調のボルトが折れた時の応急処置

 

とりあえず対処方法は分かったけど、明日から乗る車が無くて困る…応急処置をしたい!

 

という方も多いと思います。

 

そんな方に向けて2つの応急処置を紹介します。

 

  • 純正のアッパーマウントを移植する
  • スタッドボルトを抜いて市販のボルトを使う

 

純正のアッパーマウントを移植する

多くの車高調は、アッパーマウントが付属してくるため、純正のアッパーマウントを使う事はありませんが…

 

車高調によっては、純正アッパーマウントをそのまま取り付けする事が出来るケースも少なくありません。

 

今すぐに何とかしたい!

 

そんな方は、1度純正のショックアブソーバーからアッパーマウントを外して、車高調に当てがって見てください。

 

 

アッパーマウントの外し方(トップナットの緩め方)についてはこちらの記事をご覧ください。

 

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純正ショックアブソーバーのアッパーマウントが付かないケースで良くあるのが、シャフトの径が違うため、アッパーマウントの穴に通らないというケースです。

 

  • 車高調のシャフト 太い
  • 純正のシャフト  細い

 

 

それでもどうにか、アッパーマウントを使って車を走らせるようにしたい…

 

という場合は、純正のアッパーマウントの穴をドリルで拡張してあげる事で取り付け可能になります。

 

その代わり、純正のショックアブソーバーに戻す際は、再び純正のアッパーマウントを買い直す必要があります。

 

穴を拡張した、アッパーマウントを純正のショックアブソーバーに戻すのはNGです。

 

 

穴を拡張したらどんな純正アッパーマウントでも取り付け出来る!という訳では無いので注意して下さい。

 

※シャフトが短くて、トップナットが固定出来ないケースも存在するためです。

 

スタッドボルトを抜いて市販のボルトを使う

始めにもお伝えしたとおり、アッパーマウントのボルトは、スプラインがハマっており圧入されています。

 

そのため、ボルトを上から叩けば比較的簡単に外す事が出来ます。

 

折れたボルトを上から叩いて引き抜き、タイヤを外してタイヤハウス側からボルトを入れレンチで押さえながら上からナット固定してあげればとりあえず走行可能です。

 

あくまで応急処置の話です。

 

しかし、アッパーマウントのボルトはSS材(市販のボルトと変わらない)なので応急処置に使うぐらいなら問題は無いはずです。

 

責任は取りませんけどね。

 

過去に一度友人の車高調で、この方法を行なった経験がありますが、特に問題はありませんでした。

 

このやり方をする場合は、必ず裏側(タイヤハウス側)にワッシャーを入れましょう。

 

気休め程度ではありますが、ワッシャーを入れる事でフレームに掛かる力を分散する事が出来ます。

 

2度と車高調のボルトを折らないために

 

足回りのボルトだから念入りにトルクを掛けて締めなくちゃ!

 

って思いボルトを締め込んでいたら、車高調のボルトを折ってしまった。という方が多いです。

 

確かに、その気持ちは大切なのですが、ボルトはサイズや素材によって耐えられる力が異なります。

 

特に車高調のアッパーマウントのボルトは細いです。

 

  • 軽自動車 M6
  • 普通車  M8

 

基本的には、ボルトサイズはこんな感じ。もちろん例外もありますけど…

 

今後も不安だな…

 

という方は、1度規定トルクを確認した上で、【トルクレンチ】を使う事をお勧めします。

 

ちなみにこれがトルクレンチ。

 

 

トルクレンチは自分の設定したトルクでボルトが締まると、【カチッ】と音が出て教えてくれます。

 

1回でも、トルクレンチを使う事で、『あ!こんなもんか』って感覚的に体が覚えます。

 

再び同じボルトを折らないためにも、1度トルクレンチを使ってトルクを覚えておくのがお勧めです。

 

まとめ

 

車高調のアッパーマウント部分のボルトを折ってしまったら…

 

  • ボルトのみ交換
  • プレートアッセンで交換
  • アッパーマウントを丸ごと交換

この3つが対処方法になります。

 

応急処置をしてとりあえず走れるようにしたい場合は…

 

  • 純正のアッパーマウントを使う
  • 市販のボルトを裏から通す

 

今後、車高調のアッパーマウントに限らず、ボルトを折ることが無いように、トルクレンチを一度使ってみるのもおすすめです。

 

それでは。

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