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ジャッキアップに失敗する理由。なぜジャッキから車が落ちるのか?

ジャッキから車が落ちてしまい、自力で車を持ち上げられなくなりJAFのお世話になっている場面や重大な事故につながるような事例は珍しくありません。

 

なんでジャッキから車が落ちるの?

 

そこでこの記事では、ジャッキアップに失敗する理由、なぜジャッキから車が落ちるのか?と言うテーマでお話ししていきます。ジャッキアップに失敗する理由が分かっていれば、このようなミスには繋がらないので、頭の片隅に入れておくことをお勧めします。

 

 

ジャッキアップに失敗する理由。なぜ車が落ちる?

 

ジャッキアップに失敗して車が落ちてしまうような原因には以下のようなことが考えられます。

 

  • ジャッキアップポイントがズレた
  • ジャッキがバランスを崩した
  • ジャッキで2輪を上げた状態で作業している
  • ジャッキアップに適さない場所でジャッキアップしている

 

ジャッキアップに失敗し、車がジャッキから落ちてしまう理由は1つではありませんが、最も多い理由はジャッキアップポイントからジャッキがズレてしまうことが原因です。

 

ジャッキアップポイントがズレた

車をジャッキアップする際には、油圧ジャッキのアームの動く軌道によって、ジャッキのアームを持ち上げれば持ち上げるだけ、アームの先端(車を支えている場所)は、どんどん手前に動いていきます。

 

これによって、油圧ジャッキの先端がジャッキアップポイントから外れてジャッキから車が落ちてしまいます。

 

 

横からアームを上げた状態のジャッキを見ると意味がよく分かると思います。

 

本来であれば、ジャッキのアームの位置が変われば、それに合わせてジャッキに付いているタイヤが回って、ジャッキが位置の補正をして(ジャッキが前進していく)いきます。上の画像の状態では、車を上げれば上げるほどジャッキは左側に動いていきます。

 

しかし、ジャッキアップをしている地面が平ではない(アスファルトや砂利、砂)場合、ジャッキが転がらず、このようなことが起こります。

 

このようなケースでは、ジャッキではなく車側がジャッキアップに合わせて、移動出来るようにしておく必要があります。詳しくはこちらの記事で解説しています。

 

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ジャッキがバランスを崩した

 

油圧ジャッキだけで持ち上げた状態(リジットラック、ウマを使わない)で作業を続けたり、ジャッキを掛ける場所が悪くジャッキがバランスを崩して車が落ちてしまうケースもあります。

 

1つのジャッキで2輪を浮かせて作業するようなケースでは、車重のバランスを考慮することも大切です。2輪を持ち上げたいのに、車体の中心部分ではなく、どちらかに寄った場所でジャッキアップしてしまうと、左右の比重がズレてジャッキが転倒してしまうこともあります。

 

持ち上げた段階ではバランスを崩していなくても、リジットラックを使わずに作業をしていると作業の中で車がバランスを崩すこともあります。1点だけで車を支えているので当然です。ボルトを緩める際に力を掛けたり、車にぶつかったりしてしまうことでバランスが崩れる可能性も十分に有り得ます。

 

1回のジャッキアップで2輪(左右のタイヤ)を持ち上げる場合は、なるべく車体(左右)の中心部分にジャッキをあてがうように作業するようにして下さい。そして必ず、リジットラックを使用すること。

 

 

ジャッキがバランスを崩すと、まず初めにジャッキのタイヤが1輪浮いてスリーホイーラーに…。これが最も分かりやすくジャッキがバランスを崩している合図です。

 

ジャッキアップに失敗しないためには?

ジャッキアップに失敗しないために重要なポイントは4つだけです。

 

  • とにかく基本を覚える
  • 慣れてもジャッキアップを甘く見ない
  • ジャッキアップ時にジャッキの動きを良く見る
  • ジャッキがバランスを崩したら場所を変える

 

ジャッキアップする際には基本的な知識を頭に入れて、常に基本に忠順に作業することが最も重要です。

 

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ジャッキアップに失敗している人をSNS等で見ても、ジャッキアップに慣れていない人よりもジャッキアップに慣れている人に起こっているケースも多いです。慣れてくると、これぐらいなら良いかな?そんな感情が生まれ失敗につながります。

 

※もちろん、ジャッキアップに慣れていない人が車を落とすケースもありますが…。

 

ジャッキアップ時には、ジャッキの動きをよく確認するのも失敗を防ぐために必要なポイントです。

 

  • ジャッキは前進しているか?
  • ジャッキはバランスを崩していないか?

 

ジャッキの掛ける場所が悪いと、ジャッキアップしていく過程の中で、ジャッキのタイヤが1輪浮いてしまうケースも珍しくありません。この場合は、ジャッキがバランスを崩しているので、一度油圧を抜いてジャッキアップポイントを変えて上げ直すようにして下さい。

 

まとめ

 

ジャッキアップに失敗して、車がジャッキから落ちる原因は1つではありませんが、ジャッキから車が落ちる場合は、ジャッキアップポイントからズレてしまったり、ジャッキ本体がバランスを崩して転倒することが原因です。

 

  • ジャッキアップポイントがズレた
  • ジャッキがバランスを崩した
  • ジャッキで2輪を上げた状態で作業している
  • ジャッキアップに適さない場所でジャッキアップしている

 

必ず、ジャッキアップする際には、ジャッキアップ中のジャッキの動きや車のバランスを見つつ、ジャッキアップ後は速やかにリジットラックをかけてから作業に入るようにしましょう。

 

車が落ちるだけであれば、仮に車が壊れてもどうにでも対応することは可能ですが、自分が怪我をしてしまっては取り返しのつかない事態にもなりかねませんからね…。

 

それでは。

 

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