TIG溶接をやってみたいんだけど、TIG溶接って難しいのかな?
こんな疑問を持たれる方も少なくありません。ユーチューブなどを見ると、自宅でTIG溶接を使っている人も増えていますね。
そこで、この記事ではTIG溶接って難しいのか?初めての人でも使えるのか?というテーマでお話ししてきます。
TIG溶接は難しい?初めてでもできる?
結論ですが、TIG溶接は溶接の中で1番扱いが難しい溶接だと思います。
- TIG溶接
- アーム溶接
- 半自動溶接
アーク溶接や半自動溶接は片手(もしくは空いている手は支えに使う)で行えるため、1つの動作に集中出来ます。
その反面、TIG溶接は左手で溶接棒を動かし、右手でトーチを操作するため他の溶接に比べ、思うように溶接が出来ません。
それに加えて、棒を入れるタイミングや送る場所など感覚を掴まないと上手く出来ないことも多いので余計に難易度は高めです。
誰もが想像するTIG溶接特有に綺麗な溶接ビートを作るには、かなりの時間が掛かると思います。
上のビートを見れば分かると思いますが、綺麗な直線になっていないし、溶接痕も均一の幅で溶接出来ていません。
僕自身、溶接工で働いているわけではないので、どれも中途半端に触ったことがある程度ですが、それなりに物がくっ付けられるまでに掛かった時間で言うと、TIG溶接が1番時間を要しました。
初めてでも使えないことは無い
TIG溶接の場合、溶接棒を使用しなくても溶接をすることが可能です。
トーチにセットした、タングステンから出るアークのみで、母材同士を溶かして溶接することが可能です。この方法なら、使い始めてすぐにでも溶接が可能です。
※母材同士が隙間なくピッタリくっ付いている状態なら。
ちなみにこちらの画像が、溶接棒を一切使わずに溶接した写真です。(ナメ付けなんて言われたりします。)
強度がいらないボックスなどの製作なら、この溶接方法で十分使用可能です。
棒を使用した溶接に関しては、個人差があるとは思いますが、僕自身は溶接できるまでにかなりの時間が掛かりました。初めてやった時は全く棒が使えませんでした。
もちろん、初めてでも少しやれば、なんとなく感覚を掴んでしまう人もいます。
TIG溶接をする頻度が月に1回あるかどうかという点と、会社にTIGはあるけどTIG溶接が上手い人がいた訳ではないので、たまにユーチューブを眺めていることぐらいしかしていなかったせいもありますが…。
写真はありませんが、動画をいくら確認しても同じように溶接棒を溶かすことが出来ませんでした。
TIG溶接は難しいけど、1番楽しい
僕自身がやったことがある、TIG溶接と半自動溶接、アーク溶接の中ではTIG溶接が1番楽しいです。
溶接する者同士が溶けていくのがよく分かるし、上達していく過程も目見えやすい。それにより正確に溶かしたい部分を狙える点でも他の溶接には無い感覚を楽しめますね。
上手に出来るかどうかは置いておいても、楽しめる溶接だと思います。
TIG溶接を自宅で行うには?
TIG溶接機を購入したいんだけど、家で使うにはどうすれば良いの?
TIG溶接を自宅で使用するためには…
- TIG溶接機
- 溶接面
- アルゴンガス
- 風が来ない環境を作る
この4つが必要です。
アルゴンガスの手配に関しては、近くのガス屋さんでアルゴンガスを売ってもらえるかを確認したらOKです。ボンベは貸し出しで、ガスがなくなったら、またボンベに補充してもらう形になると思います。
※ボンベが貸し出しか買い取りかは知らない。場所にもよると思う。
TIG溶接の場合、アルゴンガスを使用しますので、風があると上手く溶接が出来ません…。そのため、風の影響を受けない環境も必要になります。
あと、TIG溶接の場合は母材に直接アース線をつけて溶接することよりも、鉄板にアースを落として、その鉄板の上に溶接するモノを置いて溶接するケースが多いと思います。
そのため、溶接するモノ次第ですが鉄の作業台が必要になると思います。
まとめ
TIG溶接は難しいですが、初めての人でも溶接が出来ないことは無いと思います。
仮にすぐに使えなくても、少し練習すれば僕ぐらいのレベルの溶接ならすぐに習得可能だと思います。
溶接工で働いている人間では無いので、仕事で使えるレベルまでの到達に関しては、全く僕には分かりませんが…。
上手く出来るかはさておき、TIG溶接は溶接の中で最も楽しい溶接だと個人的に思うので、興味がある方なら是非一度やって見てもらいたい溶接です。
それでは。
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