キャブレターのエアクリーナーを取り外し、パワーフィルターではなくファンネルを取り付けている車両をよく見ますが、あれには一体どのような効果があるのですか?
先日、このような質問を頂きました。
そこでこの記事では、キャブレターにファンネルを取り付けるとどのような効果があるのか?と言うテーマでお話ししてきます。また、合わせてファンネルは車検に通るのか?という問題も紹介していきます。
ファンネルにはどのような効果がある?
純正のエアクリーナーやパワーフィルターからファンネル仕様に変更すると、エンジン内部に吸引する空気がスムーズに取り込まれるのでパワーの向上が見込めます。
純正のエアクリーナーやパワーフィルターなどは、空気中のゴミを取り除くためのフィルターが付いているため、空気中のゴミを取り除く代わりに、エンジン内部に吸い込める空気量もセットで遮断してしまいます。
これをファンネルに交換することで、空気を取り込む量を多く(スムーズに)取り込めるようにするのがファンネルを取り付ける目的です。
人によっては、キャブレターの見た目重視でファンネルを取り付けている方も多いです。僕はそっち。人によって目的は異なりますが、街中を走行するようなバイクの場合は、見た目を重視してファンネルを取り付けている方が多いと思います。
チューニング要素もありますが、ドレスアップ要素も強いアイテムです。
ファンネルがついていた方がシンプルにカッコイイ。
もちろん、ファンネルを取り付け、エンジンのパワーを向上させたいという目的から、ファンネルを取り付ける方もいらっしゃいますが…。
ファンネルのデメリット
エンジンのパワーを向上するメリット(効果)がある反面、当然ファンネルにはデメリットが存在します。
- エンジン内部にゴミが入る
- 燃費が悪化する
ファンネル仕様にしてしまうと、空気中のゴミを取り除くフィルターがなくなってしまうため、エンジン内部にゴミを吸い込んでしまう可能性があります。また、雨天時には水滴がモロにエンジン内部に入り込む可能性があるのも同じ理由です。
かなり稀なケースですが、巻き上げた砂や砂利がファンネルからエンジン内部に吸い込まれてしまい、エンジンブローした事例を聞いたことがあります。ファンネルから砂利を吸い込めば、砂利はそのままエンジン内部に入ってしまい、ピストンが圧縮上視点に来た際、ピストンやバルブと干渉…。
そのため、ピストンに穴が開いたりバルブが曲がったりと重体な故障に繋がるリスクがあります。僕が聞いた砂利を吸い込んだエンジンにはピストンに穴が空いていました。
そのため、ファンネルを取り付ける際いは、見た目が少々悪くなってしまいますが、ゴミの侵入を防ぐネットを取り付けることをお勧めします。
また、当然ですが空気の取り込む量が増えればそれに合わせてガソリンの量が多くなります。(ジェット類の番手を調整してね。)そのため、燃費が多少なりとも悪くなるのも人によってはデメリットになります。
ファンネルは車検に通る?
車検がある400cc以上のバイクに乗られている方は、ファンネルを取り付けた状態でも車検に通るのか?と言うもの1つの疑問点になると思います。
僕自身、車の車検を自分で行うことがあっても、バイクの車検に関しては関わることがないので、知り合いのバイク屋さんに話を聞きましたが、ファンネルの入り口にゴミの侵入を防ぐネットやスポンジを取り付けた状態であれば、車検に通るとのことです。
まとめ
キャブレーターにファンネルを取り付けることで、キャブから空気がスムーズにエンジン内部に取り込まれていくため、エンジンのパワーが向上すると言うのが最大のメリットというか目的になります。
人によっては、ファンネルの見た目が好きでファンネルを取り付けされている方も大勢いらっしゃいます。(僕もそっちの人間です。)
ただ、空気の取り込みがスムーズになる代わり、エンジン内部に吸い込んではいけないゴミを取り込むリスクもあり、キャブの取り付け向きによっては、タイヤが巻き上げた砂利や砂を吸い込んでしまい、エンジンを壊す恐ろしいデメリットも…。
そのため、街乗り用のバイクでファンネル仕様にするのであれば、ネットやフィルターを取り付けておくことを強くお勧めします。結局フィルターを付けているのとあまり変わらないような気もしますが…。
街乗りをメインで使用するバイクであれば、ファンネルの見た目に惹かれているわけではないのであれば、ファンネルではなくパワーフィルター等を取り付けてやる方が良いかな〜。というのが僕個人的な意見です。
それでは。
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