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固着した車高調(ケース)を回す方法【固着の原因も解説】

折角車高調を取り付けていても、車高調のメンテナスを怠ってしまったり、車高調整前に手を加えてから調整をしないと調整ができなくなってしまうことは珍しくありません。

 

とは言うものの既に車高調が固着してしまってお困りの方に向けて固着した車高調を回す方法のお話をしていきます。

 

最後に合わせて車高調が固着させ難くなる方法についての基礎知識のお話もしていきますので最後まで目を通して下さいね。

 

 

車高調が固着する2つの原因

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車高調が固着してしまう原因は大きく分けて2つです。

 

  • サビ(劣化)
  • ネジ山の破損

 

サビ(劣化)

1つ目は『サビ』によるもの。ブラケットと車高調のカートリッジのネジ山部分が錆びついてしまい、本来スルスル回るべきものが回らなくなってしまいます。

 

車高調は、タイヤで巻き上げられた砂や雨水がたっぷり付着するため、サビが発生しやすいのです。

 

ネジ山の破損

2つ目は砂利やサビによるネジ山表面のカスがブラケットとカートリッジの間に挟まってしまい回らなくなるケースです。

 

正確には固着ではありませんが、結構このケースが多いです…。

 

車高調にはタイヤで巻き上げられて砂が大量に付着します。

 

この付着した砂を掃除しないまま、車高調整をしてしまって、ネジ山に砂が噛み付いてしまう事でロックシートやロアケースが回らなくなってしまうのです。

 

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ワイヤーブラシ等でネジ山の掃除をしてから、ロックシートやブラケットを回すことでこのような事態にならずに済みます。

 

 

固着してしまった車高調を回す方法

 

車高調が固着してしまった場合の対処法を3つ紹介します。

 

  • 潤滑油を浸透させる
  • 貫通ドライバーを使う
  • パイプレンチを使う

 

この3つの方法を順番に解説していきます。

 

※炙って固着を解消(熱膨張)する方法を推奨する方もいらっしゃいますが、個人的に危険だしそれほど効果的ではないので、オススメはしません。

 

潤滑油を浸透させる

ネジ山部のサビによる固着であれば、ブラケットとカートリッジのネジ山部分に潤滑油を浸透させる事で回るようになるケースが多いです。

 

潤滑油を浸透させるにはある程度の時間が必要になるため、潤滑油を吹きかけてから多少の時間が必要になりますが、1番効果的な方法になります。

 

ホームセンターに売っている『クレ556』が効果的ですが、それでもダメな場合は『ラスペネ』が最強です。

 

556を吹きかけても回らない場合は『ラスペネ』の使用をお勧めします。556と比べると金額が高いですが、浸透性は556と比べても差は明らかです。

 

 

 

車高調に潤滑剤を吹きかけてからは、しばらく時間を置く必要があります。

 

具体的に【何時間!】とお伝えすることは出来ませんが、場合によっては潤滑剤を吹きかけてから、1日後に効果が現れることもあります。

 

この辺りはしっかり頭に入れておきましょう。

 

浸透する(効果が出る)までに時間が掛かるので、車高調が回らない事に気がついた段階で、潤滑剤を拭くようにしましょう。

 

貫通ドライバーとハンマーを使う

ネジ山に砂利や、表面のカス(メッキの剥がれ)が詰まってしまい、ロックシートが回らない場合は潤滑油を吹きかけて浸透させてもあまり意味がありません。

 

その場合は力をかけて回すしかありません。車高調レンチを当てがい、ハンマーで叩く手段もありますが、正直力のかかり方が甘いです。

 

かなり力技になってしまいますが、ロックシートの溝に貫通ドライバーを当てがい、貫通ドライバーをハンマーで叩き回す事で、車高調レンチとは比にならないぐらいの力を掛ける事が可能になります。

 

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叩く時はロックシートの溝からマイナスドライバーが外れないようにしっかり押さえて叩くのがコツです。

 

砂利やサビのカスが詰まっている場合は、車高を下げる側に調整する時でも一度、上げる方向に回してあげましょう!!(詰まっているモノを外にはき出させる為。)

 

貫通ドライバーは、先端部分からグリップの端まで金属の芯が入っているため、グリップ部分をハンマーでたたくことで、先端に衝撃をダイレクトに与えることが可能な工具です。叩いて衝撃を与える工具なのでハンマーで叩いても壊れません。(限度はありますけどね。笑)

 

 

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パイプレンチを使う

正直なところ、ロックシートの固着は車高調レンチを上手く使ったり、貫通ドライバーとハンマーを使って強引に回そうとすれば大半の場合は回ります。

 

しかし、ロックシートのように工具を掛けられない【ケース】の固着が悩みのタネだと思います。

 

そんな時に役立つのが【パイプレンチ】です。

 

 

パイプレンチは、その名の通りパイプを回すための工具です。

 

パイプは工具を引っ掛けるところがないですが、パイプレンチを使う事で掴み所のない【ケース】を掴み回す事が出来ます。

 

手で回そうとする時よりも、大きな力を掛ける事が出来るので、固着したケースを回したい時は、真っ先にパイプレンチを使ってみるのがおすすめです。

 

ネットで購入すれば、比較的安く手にいれる事が出来ます。

 

ロックシートはあ回ったけど、ケースが回らない…

 

そんな時には、パイプレンチを使ってみましょう。

 

大概のケース固着はパイプレンチを使う事で回せます。

 

車高調の固着防止策

 

いざ調整したい時に回らないと困りますし、イライラもしてしまいます。(経験済み)

 

車高調の固着防止策としては2つです。

 

  • 定期的に潤滑剤を拭く
  • 車高調整前に必ずネジ部の清掃

 

1つ目は半年に一度程度、ロックシートを緩めてブラケットを回して潤滑油を浸透させてあげましょう。

 

定期的にブラケットを動かし、潤滑油を浸透させておく事でサビの原因をなくすことが出来、固着し難くなります。

 

会社でこちらの防サビ剤を使用する機会がありますが、これを噴いておくと錆びなくなります。(車の部品に使用しているわけではありませんが。)

 

 

もう1つは、車高を調整する前に必ず、ネジ山部分を掃除してから調整を始めるということです。

 

車高調を取り扱う上では常識にもかかわらず、これをやらない方が多くいらっしゃるのも事実です。

 

車高調は地面から近いだけでなく、タイヤとの距離も近く砂利や砂埃がネジ山部分に付着します。

 

これをのままにして車高調整をしてしまうと砂利がネジ山に噛んでしまい、ネジ山がダメになってしまいます。また車高調整をする際は必ず車高を下げる場合でも、車高を上げる方向に一度回してから、車高調整をしましょう。

 

目に見えている部分のネジ山を掃除していても、ブラケットすぐ上部分のネジ山の砂利や砂埃は掃除出来ません。それをそのまま下げる方向に回してしまうと、せっかく掃除をしていても何の意味もありません。

 

必ず一度車高を上げる方向に回してからブラケット真上の砂利や砂埃も掃除してから調整を始めましょう!!

 

まとめ

 

車高調の固着に悩んでいる方は以下の方法を試してみて下さい。

 

  • 潤滑剤を吹きかける
  • 貫通ドライバーとハンマーを使ってみる
  • パイプレンチでケースを掴んで回す

 

車高調のメンテナンスや車高調整前の掃除は欠かさずやりましょう。大切な車高調を長持ちさせる為には欠かせませんからね。

 

車高調の寿命や、メンテナンスについてはコチラの記事で解説しています。

 

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それでは。

 

 

 

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