最近、クラッチペダルが重い気がする…。原因は何だろう?
車のクラッチペダルは、走行距離が増えたり年式が古くなってくると、重くなってくるケースが少なくありません。新車時に比べて、クラッチペダルが重たくなるのには2つの原因が考えれます。
そこでこの記事では、車のクラッチペダルが重くなる2つの原因についてお話ししていきます。
※走行は問題なく走行出来るけど、なんかクラッチペダルが重たいな…。そんな人向けの内容です。
クラッチペダルが重くなる原因
クラッチペダルが重くなる原因は以下の2つが考えれます。
- クラッチワイヤーの劣化
- レリーズベアリング周りの汚れ
クラッチワイヤーが古くなってくると、ペダルを踏んだ際のワイヤーの動きが悪くなり、ペダルが重く感じられます。この場合であれば、ワイヤーを新品に交換するだけで改善が可能です。
ただ、多くの場合はクラッチカバーを押し込むための、レリーズベアリングと呼ばれる部品周りの汚れが、クラッチペダルの重さを生み出しているケースが多いです。
クラッチペダルを踏み込むことで、レリーズフォークが稼働し、レリーズベアリングをスライドさせることで、クラッチカバーを押し込み、クラッチが切れる。
このレリーズベアリングが横にスライドする際、シャフト上に汚れが溜まり、動きを妨げてしまいます。
- クラッチダスト
- 劣化によるグリスの塊
また、グリスが古くなり、グリス本来の役割を果たせないことで、グリス切れの症状も入り更にレリーズベアリングの動きを妨げてしまいます。
これはいつだかに交換した軽自動車のミッションケース内の画像です。
画像の中心部分にあるのが、レリーズベアリング。ベアリング内部やシャフト周りに固まってしまったグリスが蓄積していたり、錆が出ているのが確認出来ます。
当然、もう油分はありませんので、レリーズベアリングがスムーズにスライド出来ない状態です。
対処方法
クラッチワイヤーが劣化して、ペダルが重くなっているのであれば、先ほどもお伝えした通り、クラッチワイヤーを交換するだけで、改善可能です。
しかし、レリーズベアリングの動きが悪く、クラッチペダルが重くなってしまいっている場合は、クラッチ周りを分解しレリーズベアリング周りの洗浄を行う必要があります。
基本的に、どの車も外からレリーズベアリングにアクセスすることが出来ません。
※グリスアップ用の窓が付いていますが、古くなって固まってしまったグリスやダスト汚れの洗浄は行えないので、根本解決にはいたならいと思います。(絶対とは言いませんけど。)
そのため、ミッションケースを一度エンジンから切り離し、車体から下ろすなり横にズラしたりする必要があります。
ここでまでやるとなれば、もうすぐにクラッチ交換ができる状態までの分解作業になるため、クラッチ交換をすることになります。
逆を言えば、クラッチ交換をすれば、クラッチペダルの重さが改善(新車時のような重さに戻る)します。クラッチ交換をする際には、レリーズベアリングの交換はもちろん、シャフト部分の清掃もするし、新しいグリスアップもするので、クラッチペダルが軽くなるケースが大半です。
まとめ
車のクラッチペダルが重くなる原因は、クラッチワイヤーが劣化(内部のグリス切れ)かレリーズベアリング周りの汚れやグリス切れによって、ベアリングのスライド動作の妨げが発生しているケースかのどちらかにあるケースが大半です。
少々余談ですが、ダイハツのコペンはクラッチワイヤーの劣化でクラッチペダルが重くなっている車両が多いみたいですよ。
ワイヤーの劣化であれば、ワイヤー交換をするだけなので気軽に行えますが、後者の場合はクラッチ周りの分解(ミッションを下ろす)になるので、クラッチ交換になります。
※状況にもよりますが、どうせ分解するなら、クラッチ交換をしない手は無い。
それでは。
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