先日当サイトの読者さんよりこんな質問を頂きました。
車高調のロックシートを購入したいのですがピッチが分かりません…。ネジピッチはどうやって測れば良いですか?やり方を教えて下さい。
ネジピッチを測る方法は知っておいて損はありません。車高調のネジ山も、ボルトのネジ山もピッチの測り方は全く同じです。
そこでこの記事では、ネジ山のピッチを測る2つの方法を解説していきます。
ネジピッチを測る2つの方法
車高調(ボルト)のネジピッチを測る方法は大きく分けて2つともう1つ最終手段があります。
- メジャーやノギスを使う
- ピッチゲージを使う
- メーカーに問い合わせる
1つずつ順番に解説していきます。
ノギスやメジャーを使ってピッチを測る
1つ目の計測方法は、メジャーやノギスを使って測る方法です。
ピッチの示す意味と、計測方法を1度覚えてしまえば簡単にピッチを測ることが可能です。
基準のネジ山を決めて、そこから10個先のネジ山までの長さを測ります。
イメージはこんな感じです。
基準の1山目は数にカウントしませんのでお気を付け下さい。
今回、試しにネジピッチ測る車高調のネジ山は…
ネジ山10コの長さが20ミリでした。
ネジ山10コの長さを測ったらこのような計算式でピッチを割り出す事が可能です。
これに先程の計測結果を当てはめると…
20ミリ÷10個=2.0ピッチ
つまり、今回僕が計測した車高調のネジピッチは2.0という事になります。
このようにピッチを計算から割り出す事が可能です。
ネジのピッチとは、ボルトを1回転させた時に、何ミリ締まるか?という数値です。
先ほど計測したネジピッチは2.0。これは1周で2ミリ締まるという意味です。
1周するとに2ミリ締まるので10周(10山)で20ミリの距離になっていましたよね?
ネジピッチの意味さえしっかり頭に入れておけば、ネジのピッチを調べるのは何にも難しくはありません。
ネジ山とネジ山の距離をダイレクトに測れば良いのですが、これだとどうしても測り間違いが生まれる場合があります。
その測り間違いを出来るだけ小さな数値にするため、複数のネジ山を含めて計測するのがおすすめです。
計測に自信がある人はネジ山とネジ山の距離を測ればダイレクトにピッチを割り出す事が可能です。
ピッチゲージを使ってネジピッチを測る
あまり知られていませんが、ネジ山のピッチを測る専用の工具が存在します。
ちなみにこれがピッチゲージと呼ばれる、ネジピッチを測るための工具です。
ゲージの先端をよく見ると、ギザギザしているのが確認出来ると思います。
このギザギザがネジ山のピッチに合うようになっており、複数のピッチ(1.0、1.25、1.75、2…)が用意されています。
このゲージに用意されている複数のピッチから、合いそうなサイズをネジ山に当てて、ピッタリ山が合うものが、その調べたいネジ山のピッチになります。
先程ノギスで計測したネジ山を再び、ピッチゲージを使って計測してみます。
先程の計算からピッチは2.0という事が分かっているので、2.0のゲージを当てると、ゲージとネジ山がピッタリ合いますね。
ちなみに、ネジピッチが合っていないゲージを合わせてみると…
写真のように、ゲージとネジ山が上手く噛み合いません…
これがピッチゲージを使ってピッチを測る方法です。
もちろん普通のボルトにも使う事が出来ます。
ピッチゲージは結構安く購入する事が可能です。
僕自身滅多に使う場面はありますが、たま〜に使う場面に出くわすと持ってて良かった〜って思います。
ピッチゲージには【ミリ用】と【インチ用】がありますので、購入時は注意しましょう。セット売りされている場合もあります。
メーカーに問い合わせる
自分で計測してみたけど、ちゃんと測れているかちょっぴり不安…
そんな方は、使っている車高調メーカーに直接聞いてみる方法も有効的です。
基本的に、車高調メーカーごと、車高調のネジ山ピッチは共通している場合がほとんどです。
これは、補修部品(ロックシートやスプリングシート)がどの車種用のものでも使いまわせるようにです。
そのため、メーカー側に問い合わせれば1発で確実にピッチを知る事が可能です。
自分の計測に不安がある…
そんな方はメーカーに直接問い合わせるのも1つの手段です。
ネジピッチは規格サイズ
ネジ山のピッチサイズは規格サイズです。
これはどういう意味かというと、決められたサイズのものしか存在しないのです。
0.6、1.0、1.25、1.5、2.0…
さらに、ボルトの太さごとにピッチサイズも決まっています。
■ネジ山ピッチの例
- M6 1.0
- M8 1.25
- M10 1.5
- M12 1.75
- M14 2.0 などなど
ただし、ネジ山ピッチの例は基本的な話で、中には細目ピッチが採用されており、基本的なピッチとは違うサイズが使われているケースもあります。
大体ホームセンターに売られているボルトのネジピッチはこの表にあるピッチのものが売られています。
そのため、【細目ピッチ】が採用されているボルトが欲しい場合はネットやネジ山を訪れて購入する必要があります。(中にはホームセンターに置いてある場合もある)
まとめ
ネジ山のピッチは、専用工具(ピッチゲージ)が無くても、ノギスで簡単に計測する事が出来ます。
もしノギスも持っていない…という方であれば、メジャーや定規でも計測可能です。
どんなネジ山でもここで紹介した方法で計測する事が可能なので参考にしてみて下さい。
それでは。