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ブッシュ抜きを自作する方法【自作工具】

  • 2022年2月11日
  • 2022年2月11日
  • 工具

 

圧入されているブッシュを自力で抜き取りたいのですが、何か良い方法はありませんか?

 

先日、このような質問を頂きました。

 

以前に、ブッシュ抜きを自作したことがあるので、この記事ではブッシュ抜きの自作方法についてお話ししてきます。

 

 

用意するモノ

 

  • 鉄パイプ
  • ワッシャー
  • 溶接機
  • ナット
  • ボルト

 

ブッシュ外形にある鉄パイプをメインに、ブッシュ抜きを作成します。

 

そのため、自分が抜きたいブッシュの外形を測って、それに合うサイズの鉄パイプを用意します。ブッシュがパイプにスッポリハマるぐらいの内径がお勧めです。

 

新しく圧入するブッシュから、各部の寸法を測ってやれば作業しやすいですね。

 

都合よく、ホームセンター等でよく販売されている規格サイズの単管パイプが使用出来ると、かなり安上がりです。

 

ブッシュ抜きの自作方法

 

 

ブッシュ抜きの自作方法は以下の通りです。

 

  1. 鉄パイプを切り出す
  2. ワッシャーを溶接する
  3. ワッシャーにナットを溶接する
  4. 当て板を作製する

 

鉄パイプを切り出す際には、ブッシュの全長よりも数ミリほど長めに切り出します。このパイプの中に、ブッシュが入り込んでいくため、全長よりも短いとブッシュが抜け切れません…。

 

パイプをカットしたら、パイプの外形に合うワッシャーを探し溶接。ワッシャーのサイズ次第では、内側の穴径がデカくボルトが噛ませられないため、再度ワッシャーを入れて穴径を絞り込みます。

 

一番初めに溶接したワッシャーは確か、M50だかM52とかだったかな…。こんなデカイワッシャーを購入する機会は滅多にありませんね。

 

 

 

ちなみに僕が使用している溶接機はこちらです。安いのにかなり優秀です。こいつを購入してから、DIYの幅がかなり広がりましたね。

 

 

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鉄板から蓋になるものを切り出し、そこに穴を開けてやればこの作業は不要ですね。

 

次に、ブッシュを押し込む当て板の作成です。

 

こちらは、ブッシュの外形になるべくピッタリの外形が必要です。ここの外形は、ブッシュよりも気持ち外形が小さくないといけません。ブッシュが抜けていく過程で、ブッシュの圧入穴を通過出来ないといけないためです。

 

ブッシュの形状次第では、そこまで寸法をピッタリに寄せなくとも引き抜くことが可能です。(ブッシュ側の外形面積が広ければ)

 

当て板にもワッシャーを使いました。こちらも同様に、ワッシャーを2枚使って穴径を絞っています。

 

 

このワッシャーには、ナットを溶接しましたが、ナットは溶接しなくても使用可能です。(車体側のスペースが狭く、使い勝手を考慮してナットを溶接しましたが。)

 

これで、自作ブッシュ抜きの完成です。

 

 

完成した自作のブッシュ抜きはこんな感じで使用します。仕組みは説明するまでもありませんので、省きますがボルトを締め込めでいけば、圧入ブッシュが外に引き出せますね。

 

画像からも分かる通り、今回のブッシュは、圧入先の面積がかなり狭いので、ほぼピッタリサイズのパイプが必要でした。そのため、材料集めに少しばかり苦労しました。

 

 

ブッシュ抜き自作の注意点

実際にブッシュ抜きを自作して、圧入ブッシュを抜いてみて感じる改善した方が良かった点について、少しだけお話ししておきます。

 

  • 材料はなるべく厚物を使う(特にワッシャー)
  • ボルトは限界まで太いサイズを使う
  • ボルトは焼き入りを使用する

 

ブッシュの当て板に使用する部分は、なるべく厚さのある材料を使うことをお勧めします。

 

ブッシュの硬さにもよりますが、ブッシュを抜いたり入れたりする中でかなり変形しました。変形すると、ブッシュが抜けないだけではなく、ブッシュの圧入部分を通過出来なるなる恐れがあります。(中で詰まっちゃう。)

 

そして、使用するボルトはなるべく太めのサイズを使用しましょう。ブッシュの内径ギリギリを攻めるぐらいで良いと思います。

 

記事中にナマ材のボルトが刺さっている写真が出てきますが、すぐにネジ山が無くなり使い物になりませんでした。立ち寄ったホームセンターに長い焼き入りボルトが無かったから、とりあえずこれで行ければ…。と思いましたが、案の定全然ダメでした。

 

まとめ

 

少しばかり手間が掛かりますが、掛かった費用で見ると2000円ぐらいで、ブッシュ抜きの工具が完成しました。

 

このようなブッシュ抜きを作成してやることで、足回りを分解しなくてもブッシュの交換が可能になります。

 

もし、同じ原理でブッシュを圧入したい場合は、逆のモノを作ればそのまま圧入が可能です。パイプ側を背面にあてがい、ナットを入れて当て板側からボルトを回すだけです。

 

かなりブッシュが硬く、引き抜くのに少々苦労しましたが、100Vの溶接でも溶接等の剥がれは一斉なく作業完了です。

 

 

材料集めをする際には、【モノタロウ】が重宝します。色々サイズの品揃えが良いことに加え、各部の寸法がキッチリ表記されているので、探しやすいです。

 

それでは。

 

 

 

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