車高調のバネレートを下げれば車高が下がると思うのですが、バネレートを下げて車高を下げるのは問題ありませんか?
先日、このような質問を頂きました。
そこでこの記事では、バネレートを下げて車高を下げるのは有りか無しか。と言うテーマでお話ししていきます。ケースバイケースですが、大概NGの場合が多いです。
バネレートを下げて車高を下げても良い?
車高調のバネレートを下げれば、車高が下がるのは事実ですが、それをやってしまうと、それ以外の問題が発生する場合があるため、基本的にはバネレートを下げて車高を下げるのはお勧めできません。
数キロバネレートを下げるぐらいなら話が別ですが、極端にレートを下げる場合は以下の問題が発生するかもしれません。
- ストローク量が減る
- 干渉しやすくなる
- 乗り心地が悪化する
今より極端にバネレートを下げると、アブソーバーのストローク量が不足し、車高調が底付き(バンプタッチ)してしまう恐れがあります。
バンプ時のストローク量は増えるため、タイヤハウス内に干渉してしまう恐れも出てきます。
また、バネレートを下げてしまうと、乗り心地が悪化し悪化してしまうケースも珍しくありません。詳しくはこちらの記事で解説し解説しています。
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バネレートを下げて車高を下げても良い場面
基本的にはバネレートを下げて車高を下げる事はお勧めしませんが、以下の状況であれば問題ありません。
- バネレートが上がっている
- ストローク量が確保しきれる
このような場合であれば、バネレートを下げて車高を下げても問題ありません。
ストローク量が確保しきれて、バンプタッチが起こらない状況であれば、吊るしの状態よりもバネレートが下がっても問題ありません。下げ過ぎると、先ほどお伝えした通り、乗り心地の悪化に繋がる恐れがあるので注意が必要ですが…。
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ヘルパースプリングを使用した方が良い
車高を下げる目的でバネレートを下げるぐらいであれば、ヘルパースプリングを使用して車高を下げる選択をお勧めします。
この時、車高の下げ幅次第では、メインのバネレートを少し上げ、底付きしないようにストローク量を確保した上で、ヘルパースプリングを選択する必要もあり、少しややこしいかもしれませんが…
それでも、バネレートを下げて車高を下げるより、トラブルが少なく済むケースが多いです。
ヘルパースプリングに関しては、こちらの記事をご覧下さい。
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まとめ
車高調のメーカー設定値のバネレートよりも極端にレートが下がるような場合は、レートを下げて車高を下げるのはお勧めできません。
乗り心地が悪化したり、ストローク量が不足し底付きする恐れも十分考えられます。
もし、現状のバネレートが吊るしの状態、もしくはそれに近い状態であれば、ヘルパースプリングを併用し車高を下げることお勧めします。
それでは。
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