エンジンのオーバーホールにあたって、スタッドボルトの交換を行いました。
そこでこの記事では、モンキーエンジンのシリンダーヘッドのスタッドボルト交換方法について解説していきます。
使用する工具
- ラチェット
- ソケット
- スパナレンチ
- 10ミリナット×2
専用工具もありますが、今回は使用せず交換します。
スタッドボルトの交換方法
スタッドボルトを外すための専用工具【スタッドボルトリムーバー】という工具もありますが、今回は専用工具は使わず、ダブルナットで交換していきます。
- シリンダーヘッドを外す
- シリンダーを外す
- スタッドボルトを外す
- 新しいスタッドボルトを打ち込む
シリンダーヘッドのスタッドボルトを交換するために、まずはシリンダーヘッドとシリンダーを外していきます。
詳しくはこちらの記事をご覧下さい。
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腰上が全てバラせたら、スタッドボルトに10ミリのナットを2つ噛ませていきます。ここで使うナットは、不要なナットを使用します。くれぐれも本組みの時に使用するナットを使わないように…。
- 外側のナットを締める方向
- 内側のナットを緩める方向
2つのナットをがっちり締め込んだら、あとは内側のナットを緩める方向に回してやれば、スタッドボルトを外す事が可能です。
クランクケースにハマっているノックピンは、スタッドボルトの膨らみに引っ掛かり、一緒に抜けてくるのであえて外すしておく必要はありません。
全て外せたら、あとは逆の手順で新しいスタッドボルトを打ち込んでいきます。この時も、外すとき同様にダブルナットで外側のナットを締め込んで取り付けます。
今回使用したスタッドボルトはシフトアップ製です。
ちなみに、スタッドボルトには長さが2種類あります。左側2本と右側2本、それぞれ長さが異なるので間違えないように…。
- 右側(ジェネレーター側) 196ミリ 長い
- 左側(クラッチ側) 188ミリ 短い
右側だけ、ノックピンがはまり込むため、スタッドボルトの膨らみが奥まった位置で固定されるので、長さが異なります。取り付け後は、左右が同じ長さになります。
長さを間違えて組み込むと、4本のスタッドボルトの長さがバラバラになるので、間違えに気が付くと思います。(最後に長さを確認してやりましょう。)
真上から見るなり、真横から見るなり…。
締め過ぎに注意です。クランクケースが割れたり、スタッドボルトが折れる可能性があります。
腰上をバラさないと交換は出来ない?
腰上(シリンダーヘッドとシリンダー)を外さないと、絶対に交換出来ないの?腰上をバラさずに交換したいんだけど…。
残念ですが、スタッドボルトにノックピンが通っていることに加えて、スタッドボルトの先端には、スタッドボルトが完全固定出来る様にするための、膨らみがあります。(膨らみがボルトのカサの役割をします。)
スタッドボルトの膨らみ部分は、ノックピンが通過出来ないのです。
そのため、腰上をバラさないとスタッドボルトを抜くことも入れることも出来ません…。
まとめ
腰上を分解する際には、ついでですのでシリンダーのスタッドボルトを交換しておくのがお勧めです。
記事中でもお伝えしましたが、スタッドボルトを交換する際には、エンジンの腰上を分解する必要があります。
もしダブルナットでの作業が嫌であれば、スタッドボルトリムーバーを購入して作業すればOKです。この工具があれば、ナットは使わず、スタッドボルトの脱着が可能です。
外すことも取り付けることもこの工具1個で可能です。
それでは。
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