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マフラーの抜けが良くなるとトルクが無くなる理由。社外マフラーはなぜ低速トルクが無くなる?

 

マフラーの抜けが良くなると、トルクが無くなる理由がイマイチ分からない…。社外マフラーに変えたら、低速トルクがなくなっちゃったんだけど…。

 

こんな方も珍しくありません。

 

そこでこの記事では、マフラーの抜けが良くなると(低速)トルクが無くなる理由について、専門用語無しで簡単に紹介していきます。

 

 

マフラーの抜けが良くなるとトルクが無くなる理由

 

マフラーの抜けが良くなる(良すぎる)とトルクが無くなる理由は、排ガスが抜ける際の流速が遅くなるためです。

 

排ガスが排出される際の流速が遅くなるということは、それに伴いエンジン内部に吸い込まれる空気の流れも悪くなります。そうすると、エンジンの回転数が上がりにくくなるのでトルクがなくなります。

 

エンジンに混合気を送り込む際には、ピストンが下がる際の力に加えて、排ガスを出す際の力も使っています。そのため、排ガスの流速もエンジンのトルクに大きな影響を与えるのです。

 

これは、ホースから水を出す際に、ホースの先端を潰してやると、水が出る際の勢いが強くなり、ホースを元に戻すと水の出は緩やかになりますね。これがマフラーから出る排ガスにも同じ現象が起こります。

 

高校生ぐらいからバイクに乗っている方であれば、一度はマフラーを完全に外した状態でエンジンを掛けたことがある方も多いのでは?この時、エンジン本体には何ら影響はないはずなのに、驚くほどにバイクは進まなくなります。もちろん、車でも同様です。

 

極端な例ではありますが…。

 

社外マフラーは低速トルクは諦めるしかない

 

多くのマフラーメーカーが作るマフラーには、低速トルクは求められていないケースがほとんどです。(低速トルクも確保することが出来ない。)

 

これは、多くのマフラーメーカーは、サーキット(レース)でより速いタイムを出すためのマフラー作りがメインになっているためです。後は単純に良い音または大きい音を出すためか。

 

バイクのマフラーメーカーさんだと、オーバーレーシングもヨシムラもレース。

 

高回転を回すためのマフラー作りになっているので、高回転を回すためにはマフラーの抜けが良くする必要があります。高回転域では、排ガスをどんどん排出してやらないと、排出が間に合わなくなってしまうためです。

 

そのため…

  • 抜けを良くして高回転が回るように
  • 抜けを抑えて低速トルクの確保

 

この2つの両立は不可能。と言うことです。

 

低速トルクが欲しいのであれば、純正マフラーが一番良いかと思います。

 

まとめ

 

マフラーの抜けが良くなると、トルクが無くなる理由は排ガスが排出される際の流速が遅くなることで、エンジン内部に空気を取り込む流れが悪くなる。それに伴いエンジンの回転数が上がりにくくなることが原因です。

 

混合気をエンジン内部へ吸気する際には、排ガスの排出の力も借りているため、このような現象が起きます。

 

そのため、社外マフラーに交換すると、純正マフラーよりも抜けが良くなることから、低速トルクが無くなってしまします。

 

低速トルクが欲しいのであれば、純正マフラーに戻すのが良いかと…。それか今付いている社外マフラーよりも抜けが悪いマフラーを探すか。

 

それでは。

 

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