独立アクスルの導入を行なって、真っ先に問題になるのが、リアバネのスプリングレートです。
純正のアクスルの場合と、独立アクスルの導入後ではレバー比の兼ね合いで同じバネレートを使用してしまうと、実際のバネレートに変化が起こります。
そこでこの記事では、独立アクスル導入時におけるバネレートについて、お話ししていきます。
独立アクスルのバネレートについて
純正の1本ものアクスルの場合は、レバー比の影響を受けることがありませんでしたが、独立アクスルに変更することによって、レバー比が発生しますので、純正アクスルに使用していたスプリングをそのまま使用すると、実際のバネレートは下がってしまいます。
これは、車体中心部分に取り付けられているサブフレームに、両側のアクスルをピロボールにて連結し、そこを起点としてマルチリンクのアームと同じ動きをするため、このようなことが起こります。
メーカーさんや車種によっても、独立アクスルのレバー比は多少の違いが出るかと思いますので、一概には言えませんが、レバー比を加味すると、実際のバネレートは半分よりも気持ち高い数字になります。
6キロのスプリングレートを使用した場合、3キロ〜4キロ程度のレートで足回りが稼働します。
先日取り付けしたアヒル商会さんの独立アクスルキットの説明書には、◯キロ→◯キロとそれぞれのバネレートで実際のレートが計算されて記載されていましたが、ざっくり3/5ぐらいのバネレートになっていました。
何キロを入れれば良いの?
使用するバネレートに関しては、その人それぞれの車にあった仕様のレートを選定するほかありませんので、難しい話ではありますが、独立アクスルを導入した後に、多くの車高調メーカーが採用している吊るしのバネレートぐらいを狙うのであれば、6キロ前後のスプリングレートになるかと思います。
軽自動車用の車高調だと、メーカー側が用意しているリアバネのスプリングレートは、3キロか4キロが多いです。これに近付けるとなるとそのぐらいのレートが必要ですね。
ただ、ホイールサイズを攻めすぎると、ストロークによってホイールの内側が車体(タイヤハウス)に干渉してしまい、バネレートを高めに設定したい。なんて方も出てくるかと思います。
ただ、あまりにも硬いバネレートを採用してしまうと、付け根のピロボールの負担が大きくなるかと思います。そのため、ピロボールの寿命を低下する原因にも繋がりかねますので、その辺りは注意が必要です。
独立アクスルで有名な、アヒル商会の製作した車両を見ると、6キロ程度のスプリングレートにて、せってティングされている車両が多いです。
少し硬いバネに変えようと思っても、アクスル用のスプリングは異径スプリングだし、思うようにバネが見つけれらない…。
そんな時は、一度オーバーテックさんの商品ラインナップを見てみることをお勧めします。7Kと14Kのスプリングレートの取り扱いがスタンダードですが、専用設計で軽自動車のリアバネを製作しています。
普段からちょこちょこ購入させて頂くメーカーさんですが、自分が乗っている車種用のスプリングがラインナップにある場合は、おそらく最安値でリアバネのレートアップが可能です。
直巻き化出来そうな車種であれば、それでも良いかと思います。
まとめ
独立アクスルを導入すると、足回りの可動が丸っ切り別のサスペンションになるため、レバー比の兼ね合いから純正アクスルの時よりもバネレートを上げてやる必要性が出てくるケースがほとんどです。
多くの軽自動車用の車高調に付属しているスプリングレートは、3キロから5キロの間であるケースがほとんどです。
これをそのまま、独立アクスルに導入してやると、実際のバネレートは…
- 3キロの場合 1.5キロちょっと
- 4キロの場合 2キロちょっと
数字は1つの目安程度ですが、このぐらいのバネレートになってしまいますので、変更が必要だと思う方は注意が必要です。
それでは。
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