タイヤの裏組みとはタイヤを上手に使い切るための術でもあります。
キャンバー角を派手に付けている車両がやるためのもの!なんて思っている方もいらっしゃいますが、必ずしもそうではありません。
その理由は軽自動車を除く多くの車種を見てみると、タイヤの角度(キャンバー角は0度)ではありません。
よく見てみると、街中でよく見かけるプリウスだって、ノートだって微妙にキャンバー角が付いている事に気が付けると思います。
少し話が逸れましたが、この記事ではタイヤを裏組みする前に知っておきたい!基礎知識についてお話していきます。あまり知られていませんが、『裏組み』出来ないタイヤも存在します。
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裏組み出来ないタイヤがある?
写真を見てもらうと『OUT SIDE』と表記されているのが分かると思います。
これはあまり知られていない情報ですが、実は裏組み出来ないタイヤがあります!出来ないというよりかはタイヤメーカーの方で、タイヤの『インサイド』と『アウトサイド』を使用指定しているタイヤがあるという事です。
当然、タイヤを裏組みするという事は、今外側を向いている面は内側に、内側を向いている面は外側に来るため、指定を守れなくなってしまいます。
このようなタイヤでは裏組みが出来ませんね…。
アウトサイド・インサイド指定
アウトサイドとインサイド指定があるタイヤの特徴はタイヤの内側と外側でタイヤのトレッド面の硬さや構造が違うタイヤになります。
車のタイヤは外側よりも内側に負荷がかかる為このようなタイヤが存在します。またこのような指定があるタイヤはタイヤのトレッドパターンが左右非対称のデザインをしています。
アウトサイド・インサイド指定があるタイヤについてもっと詳しく知りたい!という方はこちらのページを見てみてください!タイヤメーカーさんが説明してくれています。
FAQ詳細 -非対称タイヤとはどんなタイヤ? | 株式会社ブリヂストン
タイヤを裏組みすると回転方向はどうなる?
タイヤには回転方向の指定があるタイヤがあります。
全てのタイヤにある!というわけではないがタイヤのサイドウォール部分に矢印があればその矢印の方向が回転方向の指定になります。
こちらのタイヤは矢印の後に『ROTATION』と書かれています。
裏組みすると、回転方向を守れなくなる!と思われている方がいますがこれは大きな間違いです。実際回転方向の指定は正しく履くことが出来ます。
裏組みする際は、ただ単にタイヤを裏返して組み付けるというわけではなく、裏組みする際にタイヤは『左右』で入れ替えて履きます。
(もしくはホイールを)裏組みしたタイヤを今まで通り『右』→『右』では無く、『右』→『左』で履くことで回転方向を守って履く事が可能です。
裏組みする場合はどんな時?
わざわざタイヤを裏組みしなくても、前後のタイヤをローテーションする事で、タイヤを効率良く使う事が出来る車もありますが、これが出来ない車種も中にはあります。
タイヤローテーションに関する内容はヨコハマタイヤのホームページリンクより確認できます。
よくあるご質問08_ローテーションについて – ヨコハマタイヤ [YOKOHAMA TIRE]
前後でタイヤサイズが異なる場合
それは前後で『タイヤサイズが違う』車種になります。セダンを始めとする、少し高級と分類される車種に多く見られます。
前後でタイヤサイズが異なる車の場合、入れ替えてしまうとフェンダーとタイヤが干渉してしまったり、タイヤハウスの内側に当たってしまう場合があります。
この様な場合は、タイヤを裏組みしてあげると効率よくタイヤを使う事が可能になります。
片減りが多い車
極度にキャンバー角を付けている車なんかだと、タイヤの接地面積が少なく、内側だけが減っていってしまいます。
これでタイヤを変えてしまうと、外側のトレッドが減らないままタイヤを交換する羽目になり勿体ない…
少しキャンバーを寝かすだけでも真ん中から外側の溝は全く減ら無い…という方も珍しくありません。
そこで、タイヤを裏組みしてあげる事で、今までほとんど設置せず減っていなかった面を使う事が出来ます。これでタイヤを無駄にせずに使い切る事が出来ますね!!
こちらは僕が昔に履いていたタイヤです。左側のタイヤを見てもらうと分かる通り、綺麗に真ん中の溝だけが残っています。笑
これは裏組みによって、両サイドのトレッド面を全て使い切った様子です。
タイヤ裏組みのタイミング
あまり裏組みするタイミングが遅くなり過ぎてしまうと、タイヤのゴムが擦り減り、ワイヤーが見えてしまう場合があります。
僕がいつも裏組みするタイミングとして、タイヤの溝に指が引っかからなくなった時点ですぐに裏組みしてもらいます。
ただし、このタイミングはあくまでタイヤの外側が全く接地しておらず、内側のみのトレッド面が擦り減っている状態での話です。
外側も内側程ではないが少しずつ減っている!という状態でしたらうち溝が半分になったもしくは半分以下になってきたぐらいで裏組みを行えばいいと思います。
もし不安な方はタイヤ屋さんに直接見てもらうのがいいでしょう!アドバイスして頂けるとと思いますよ!
まとめ
ここではタイヤを裏組みする前に知っておきたい、基本的な情報についてお話してきました。
まずは自分が今履いているタイヤは『裏組み』出来るものなのか?これを把握しておきましょう。
裏組みをする事でタイヤをより効率的に使う事が出来るようになります。
極度に片減りしてしまうユーザーには必見ですね。それでは。
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