かなり前からちょこちょこ触っている復刻版ダックス(AB26)ですが、カスタムも終盤に差し掛かり、ガソリンを入れたところ、キャブレターからじわじわオーバーフローしているではありませんか…。
そこで、この記事では、バイクのキャブレターからオーバーフローしてしまう原因と修理方法について簡単に紹介していきます。オーバーフローの原因が全く分からない人向けの紹介です。
オーバーフローする原因は至ってシンプルであるケースが大半です。
キャブレターからオーバーフローする原因

今回、オーバーフローが起きてしまっているバイクは、ホンダのダックスになりますが、キャブのオーバーフローが起こる原因としては、他のバイクでも同様のことが言えるケースがほとんどです。
オーバーフローが起こる原因は、大きく分けて3つです。
- フロートバルブの劣化
- バルブの接点にゴミが挟まっている
- フロートの劣化による割れや変形
※絶対にこの3つの中に原因があると断言できるわけではありませんが、オーバーフローの基本的な原因として挙げられるのはこれ。
キャブのフロート室にガソリンが規定量送り込まれた状態になると、それ以上ガソリンが送られないよう、ガソリンの供給を止める構造になっているのですが、ここが上手く機能しなくなると、フロート室にガソリンが規定量満たされた状態になってもガソリンが送り込まれ続けてしまうため、ガソリンが溢れてしまいます。
下の画像、赤丸部分にハマっているのがフロートバルブという部品です。

その周りにある茶色プラスチックの部品がフロート。(ガソリンによって変色してこの色になっています。)ちなみにフロートとは【浮かぶ】という意味です。
フロート室にガソリンが注ぎ込まれると、フロートが浮かび上がります。その浮き上がる力を利用して、フロートバルブを押し込み、ガソリンが注ぎ込まれる通路を塞いでガソリンを止める構造です。
ここまでの内容を踏まえた上で、先ほど紹介した3つの原因をもう一度見てみると…
- フロートバルブの先端が劣化し、ガソリンの流入経路が塞げない
- フロートバルブと流入経路の間にゴミが挟まり流入経路を塞げない
- フロートの変形により、フロートバルブを完全に押し上げられない
このような理由から、フロートバルブがガソリンの流入経路を完全に塞ぐことが出来ず、フロート室にガソリンが規定量注ぎ込まれた状態になっても、ガソリンが止められず、ガソリンが溢れてしまいます。
オーバーフローの修理

キャブレターからオーバーフローする場合の修理方法は、まずはフロートを外してフロートバルブを交換してみることです。
フロートバルブはそこまで高い部品ではないので、真っ先にフロートバルブを交換してしまえば良いかと、個人的には思います。交換方法は、フロートを固定しているフロートピンを抜いて、フロートを外せば交換可能です。
フロートバルブを交換する際には、フロートバルブがハマっているガソリンの流入経路に綿棒を入れて、バルブの当たり面を清掃しておくことをお勧めします。フロートバルブを交換する前に一度掃除をしてみて様子見してみても良いぐらいです。
ただ、掃除してダメならまたバラしてフロートバルブの交換をする羽目になるので、安く買えるバルブはさっさと見切りを付けて交換した方が良いかなと。

今回の車両は、フロートバルブを新品に交換したら、無事にオーバーフローが直りましたので、フロートバルブの交換で解決しました。
長年放置されていた車両だったので予想通りです。劣化し、弾力性を失ったことが原因かと思われます。(多分)

- 左側 外したフロートバルブ
- 右側 新品のフロートバルブ
肉眼では特に異常は確認出来ませんね。
もし、フロートバルブの当たり面を掃除しても、バルブを新品に交換してもオーバーフローが直らないよ…。という場合は、フロート本体が劣化により変形している可能性があります。最後はそちらを確認してみてください。

余談ですが、今回のダックスはオーバーフロー以外にキャブレターに直付けされたガソリンコックからもガソリン漏れが…。(カブでも同じキャブレターを使用しています。)
もちろん、コックの取り付け面のOリングは純正部品で新品交換済み。漏れている箇所は、コックのつまみ部分に組み込まれているOリング。もっと古いガソリンコックだと、つまみ部分がネジ固定になっているので、バラしてそちらのOリングも交換可能なのですが、これはカシメ。
そのため、Amazonで安いコックを購入して、ガソリン漏れが止まりました。

ONとリザーブが逆になってしまいますが、致し方無し…。
まとめ

今回の車両はホンダのダックスでしたが、キャブレターからオーバーフローしてしまう場合、原因はガソリンの流入経路を上手く塞げなくなってしまっていること。
- フロートバルブの劣化
- バルブの接点にゴミが挟まっている
- フロートの劣化による割れや変形
フロートバルブの当たり面(キャブレター側)を清掃してみて、フロートバルブを新品に交換してみて、それでもダメならフロート本体の変形や割れを確認してみることをお勧めします。
それでは。
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