【モンキーエンジン】腰上の組み方/ボアアップキットの組み込み

モンキーエンジンのオーバーホールに伴い、セットでボアアップキットの組み込みを行いました。

 

そこでこの記事では、モンキーエンジンのボアアップキット(腰上)組み込み方法について解説していきます。

 

腰上のバラシ方については、こちらの記事で解説済みですのでこちらをご覧下さい。

 

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使う工具

  • ラチェット
  • ソケット
  • スパナレンチ
  • ラジオペンチ
  • オイル注し

 

【モンキー】腰上の組み方/ボアアップキット組み込み

 

モンキーの腰上を組み付ける際には、以下の手順で作業していきます。

 

  1. ピストンリングを組み付ける
  2. ピストンをコンロッドに組み付ける
  3. シリンダーをはめる
  4. チェーンガイドローラーを付ける
  5. ロッカーアームピンを入れる
  6. シリンダーヘッドを組み付ける
  7. バルブタイミングを合わせる
  8. バルブクリアランスを調整する
  9. カバー類を固定する

 

今回はデイトナのハイパーヘッドシリーズを組み込んでいきます。(選んだ理由は納期、在庫の関係です。笑)

 

 

ピストンリングを組み付ける

 

まず始めに、ピストンリングをピストンに組み付けていきます。

 

ピストンリングを先に組んでおかないと、作業性が悪いです。

 

  • オイルリングとスペーサー×2個
  • セカンドリング
  • トップリング

 

ピストンの下側から順番に5つのリングを組み付けます。ピストンリングには向きがありますので、向きに注意です。メーカーによっても異なりますが、刻印が上に来るよう指示されることが多いです。

 

ちなみに今回組み込んでいる、デイトナさんの取り扱い説明書です。

 

 

※この時は、ピストンリングの向き(角度)は無視して組み込んでOK。あとで合わせます。

 

ピストンリングの組み付け時のコツは、リングの先端を先に溝にはめ込み、はめ込んだ側のリングを手で押さえつつ、ピストンを回すように徐々に溝にはめ込んでいくイメージです。

 

無理にピストンリングを開くと、割れる恐れがあるのでそこだけ注意が必要です。

 

1番下の溝には、スペーサー→オイルリング→スペーサーの順番に3つのリングが同じ溝に入る為、初めてやる人は少し苦戦するかも…。(スペーサーを入れるとオイルシールが入らず、オイルシールを入れるとスペーサーが出てきちゃう…。みたいな感じで。)

 

必ず3つ綺麗に収まりますので、焦らず作業すれば上手くいくと思います。

 

 

ピストンをコンロッドに組み付ける

 

ピストンリングが全て組み込めたら、先に片側のピストンリングをはめておきます。もう片側だけ開けておけば、ピストンピンは入るので、先に片側のリングだけ。

 

この時、ピストンクリップの先端をラジオペンチで摘み、摘んでいない側の切掛けを先にピストン側の溝にはめ込んでから、最後にラジオペンチ側を押し込むとスムーズにクリップがはまります。

 

1箇所だけ、ピストンに逃げが作ってあるので、ここにラジオペンチを押し込めるように考えて、1番始めにクリップを引っ掛ける位置を持っていきます。

 

そして最後にこの逃しにラジオペンチごと押し込んでやる。これですんなりクリップの取り付けが可能です。

 

 

クリップを取り付け後は、クリップの先端がこの逃し部分と180度異なる位置に来るように、ピストンクリップをマイナスドライバー等で押しながら回転させておいて下さい。

 

※クリップの抜け防止です。

 

あとは、コンロッドの穴をピストンの穴に合わせて、ピストンピンをはめ込んでやります。ピストンピンを入れる際には、オイルを塗っておきます。

 

ピンが無事にハメることが出来れば、もう反対側のピストンクリップも先ほどと同様に固定し、ピストンの固定が完了します。

 

 

ピストンをコンロッドに組み終えたら、裏からもう一度オイルを塗っておきましょう。ピストンはある程度左右に振れ幅があるので、ピストンをズラしたりしながら、満遍なく。

 

加えてピストンをコンロッドに固定する際には、向きがあります。

 

大体の国産メーカーには、刻印が打ってあります。排気側や吸気側を示す刻印が。

 

その刻印に従ってピストンの向きを間違えないように組み付けましょう。

 

  • 排気側 下向き
  • 吸気側 上向き

 

 

今回のピストンは、【EX(エキゾースト)】の刻印がありますので、これを下側に向くよう組み付けです。

 

基本的に、エキゾースト(排気)側のバルブの方が小さいので、ピストンの逃げも小さいです。

 

シリンダーをはめる

ピストンの固定が終わったら、クランクケース側にガスケットとオイルリング、ノックピンをハメてシリンダーをはめていきます。

 

ノックピンは、ジェネレーター側のケース上下に入ります。(入るところにしか入らない。)

 

ちなみにここには、メタルではなく、紙のガスケットです。

 

 

下側に入れる、Oリングの入れ忘れに注意です。シリンダーをはめ込む際にも、ここのOリングが落ちたりずれたりしないか確認しながら組み付けましょう。

 

※入れ忘れると、エンジン掛けた途端オイルがダダ漏れです。

 

シリンダーの内側とピストンにオイルを塗ることも忘れずに。

 

 

ピストンをシリンダーに入れていく際には、ピストンリングの切掛け部分を手で縮まるように押さえつつ、シリンダーを押し込むとすんなり入っていきます。

 

ピストンリングを1か所ずつ順番に同じ作業を繰り返し組み付けます。この時、ピストンリングとオイルリングの切掛けが全て違う位置に来るように、シリンダー内に入れていきましょう。

 

このイラストの角度をイメージしてシリンダー内に入れていけばOKです。

 

 

ピストンリングの角度を気にする理由は、切掛け部分から【圧縮が逃げていく為】です。つまり、ピストンリングの切掛けが全て同じ位置に来てしまうと、圧縮抜けが起こる可能性があります。

 

その為、ピストンリングの切掛けを全てズラし、圧縮漏れを次のリングで防ぐのです。

 

 

シリンダーがクランクケースにはめ込めたら、サイドのボルトを仮固定しておきます。

 

この時、本締めしてはダメです。理由は反対側にはボルトがないので、この段階で締め込めばシリンダーが斜めになりたがります。そんなこんなで、ここは最後に本締めするように…。

 

チェーンガイドローラーを付ける

 

 

 

次に、カムチェーンのガイドローラーを取り付けていきます。

 

この隙間からガイドローラーを手で押さえつつ、カムチェーンの間にはめてローラーピンをサイドから固定してやります。

 

ローラーの上下にしっかりチェーンを通すことも忘れずに。(多分こうしないと、ガイドローラーが固定出来ないからミスは起きないと思いますが。)

 

 

ガイドローラーを付け忘れると、またここまでバラす羽目になりますので、忘れずに…。

 

ガイドローラーピンは新品を購入しておくことを強くお勧めします…。古いものをそのまま使っても問題ないですが、上の画像からも分かるようにムッチャ浮きます。あとから交換したいとなれば、またシリンダーヘッドやらをバラす羽目に。

 

 

 

 

ロッカーアームピンを入れる

 

新品のボアアップキットの場合、ロッカーアームが取り付けられていないと思いますので、シリンダーヘッドをはめる前にロッカーアームを上から入れて、サイドの穴からロッカーアームピンを入れて固定しておきます。

 

カムシャフトを入れるのが先ですね。

 

先にロッカーアームを固定しておかないと、スタッドボルトが邪魔になりロッカーアームピンが入れられませんので、シリンダーヘッドを組み付ける前にやっておきます。

 

ちなみに、ロッカーアームピンには向きがあります。ロッカーアームピンを見ると、片側にはネジ山があり、もう反対側にはネジ山がありません。

 

 

このネジ山は、ボルト(M10)を入れ込み、ロッカアームピンを引き抜くように使います。(何も固定はしない。)

 

ネジ山がある方を外側に向けてはめてやります。このネジ山(M10)は、ロッカーアームピンを引く抜くように設けられています。オイル管理が悪かったり、トラブルがあった際、ピンが焼付いたりかじったりすると、スムーズに抜けなくなるケースもあります。

 

そうなった時、このピンを逆向きに組んでしまっていると、抜くのに苦労したり最悪の場合抜けないかも…。

 

そんなこんなで、ロッカーアームピンの向きは大事ですので、気をつけて下さい。(組み付け時(正常時)にはスルスル入るし、穴に六角レンチでも入れて少し引っ張れば抜けんですけどね…。)

 

シリンダーヘッドを組み込む

 

シリンダーとシリンダーヘッドの間には、メタルガスケットとノックピン(2つ)が入ります。

 

ノックピンの位置は左上と右下です。(ここも入るところにしか入りません。ノックピン用の大きめ穴が空いている。)

 

 

カムチェーンが中に落ちないように、六角レンチ等でチェーンを押さえつつ、サイドのボルトを固定し、トップカバーも固定しておきます。

 

トップカバーのナット4つを本締めしたら、サイドを固定するボルト2本も本締めしてしまってOKです。

 

トップカバーの左下だけ、銅ワッシャーを使用するので忘れずに。ちなみにトップカバーの向きは、カバーに矢印があるので、その矢印が下を向くように取り付けます。(どっち向きでも付いてしまうので注意。)

 

反対向きで取り付けると、オイル漏れの原因になる可能性があります。

 

 

バルブタイミングを合わせる

 

次にバルブタイミングを合わせつつ、カムシャフトにカムチェーンスプロケットを組み込んでいきます。

 

フライホイールをTマークをエンジンの切掛けに合わせつつ、カムスプロケットの印をシリンダーヘッドの切掛けに合わせるように組み付けるだけです。

 

詳しい説明はこちらの記事をご覧下さい。

 

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バルブクリアランスを調整する

 

次にタペット調整も行います。

 

シグネスゲージと専用工具を使用し、吸気側と排気側のタペットのクリアランスを調整しておきます。

 

 

 

今回は吸気側も排気側も【0.05】で調整してあります。詳しくはこちらの記事をご覧下さい。

 

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サイドを固定する

 

最後にサイドカバーを固定し、腰上(ボアアップキット)の組み付けが完了です。

 

当然、サイドカバーにもガスケットが入るので忘れずに。

 

 

 

もしここからオイルクーラーのラインを取り出すなら、ここで取り出し口の組み込みです。ここは、6Vエンジンと12Vエンジンで形状が異なるのでそこだけ購入時に注意です。

 

 

 

カムチェーンを交換する場合は?

 

 

ボアアップキット組み込みに伴い、カムチェーンをセットで組み替える人も少なくないと思います。その場合は、フライホイールとステーターベースを一度、脱着する必要があります。

 

詳しくはこちらをご覧下さい。

 

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ステーターベースを外したら、下の画像のようにカムチェーンが組んであるので、クランクシャフト側のスプロケットから外して、エンジン内から取り外し、付け直します。

 

上側のテンショナーだけ手で持ち上げると、簡単にカムチェーンが取り外せます。

 

 

  • スプロケット
  • テンショナー
  • オイルポンプギア

 

取り付け後は、必ずこの3つにカムチェーンが引っ掛かっているか確認しておきましょう。

 

その他、ボアアップキットと同時交換しておいた方が良いパーツに関しては、全てこちらの記事にまとめておきました。

 

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まとめ

 

腰上の組み込み時に注意するべき点は以下の3点です。

 

  • ピストンの向き
  • バルブタイミング
  • Oリングの入れ忘れ

 

おそらく初めて組む方は、ピストンリングをはめるあたりやシリンダーにピストンを入れ込むあたりで、少々苦戦するかもしれません。そんなに難しい作業ではないので、焦らず作業すれば大丈夫です。

 

もし、不安であれば、虎の巻を熟読すことをお勧めします。どんなネット上の情報よりも正確だし信用出来ます。この記事なんかよりもずーっと。

 

 

 

使い終わったらメルカリにでも戻せば、それなりにお金が返ってくると思いますよ。

 

オイルクーラーは付けないの?と聞かれたので、それに関してはこちらの記事で回答いたしました。

 

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それでは。

 

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