先日、友人との会話の中でドライブシャフトを脱臼させてしまった話をしていたところ、ドライブシャフトの脱臼ってどんな状態?
そんなことを聞かれました。
そこでこの記事では、ドライブシャフトの脱臼とはどんな症状を意味する言葉なのか?そんなテーマでお話ししていきます。合わせて、こんな状態になったら脱臼しているね。という判断基準についても少し触れていきたいと思います。
ドライブシャフトの脱臼とは?
ドライブシャフトの脱臼とは、ドライブシャフトのカップリングからベアリング部分が外に飛び出し、外れてしまった状態を意味します。
上の画像がドライブシャフトブーツを取り外して、グリスを拭き取った後の様子になります。見てわかる通り、カップリングの中はベアリングが3つ格納でき、かつベアリングの居場所を固定出来るような形状になっています。この中からベアリングが外に出過ぎてしまった状態が脱臼。
※抜け止めはありませんので、引っ張るだけでカップリングの外に出てきてしまいます。
ドライブシャフトが抜けてしまったと表現される場合もありますが、スプライン側のはめ込み部分は抜けていないこのような状態を脱臼と表現される場合が多いです。
これに関しては、表現方法の違いでしかありませんので、どっちが合っているとか合っていないとかそういう話では無いかと思います。
ドライブシャフトが脱臼してしまうと、直すのに少々面倒です…。すんなり直せる場合もない訳ではありませんが…。
脱臼していると判断できる状態
ドライブシャフトが脱臼している場合、以下のようなポイントから脱臼していると判断することが可能です。
- ドライブシャフトブーツが伸びきっている
- ブーツが固定部分がズレている
- ハブが内側に倒せない
- ハブの位置が外側に出ている
ドライブシャフトが脱臼した際、一番初めにぱっと見で異変に気が付くポイントがドライブシャフトブーツが伸びている状態になっている点です。
カップリング側とシャフト側に1本づつバンドで固定されているため、ドライブシャフトが脱臼して外に出てくると、それぞれのバンドの距離が離れていく状態になるため、ブーツの蛇腹は伸びきった状態になります。
もしかして、脱臼しているかも?
そんな時は、ドライブシャフトブーツのバンドを他の箇所(反対側)と比較してみて下さい。
また、バンドの締め付けが少しでも甘い場合は、ブーツが引っ張られる関係で、ブーツの居場所がズレていきます。シャフト側は、ブーツが固定される部分が一段細くなり、段差になっているためその段差が見えるようになります。
あとは、ショックとハブを連結させようと思い、ハブの位置をショックの固定部分に合わせようとしても、脱臼している状態だとハブが内側に押し込めない状態にもなる場合があります。(ハブの上側が外を向いている状態になる。これは、ハブの下側はロアアームのボールジョイントによって、位置が固定されているため、上側だけが外に押し出されているためです。)
まとめ
ドライブシャフトの脱臼とは、ドライブシャフトのカップリングからベアリング部分が外に出過ぎて、完全に抜けてしまっている状態を意味します。おそらく、人間で言うところの関節部分に当たる部品になりますので、関節の脱臼によく似た症状からそのような呼び名で呼ばれているとか思います。
あくまでも、呼び方の問題でドライブシャフトが抜けた。と表現される場合もあります。
おそらく多くの人は、生涯のうちドライブシャフトの脱臼という言葉を耳にする機会は無いかもしれません。車に携わる仕事をしていたり、自分で車を弄るような人でも無い限りは…。
余談ですが、ドライブシャフトの脱臼はホンダ車で良く起こります。有名なので僕自身もそのことは認知しておりましたが、年式の新しいホンダ車でもそれは継承されているみたいですので、お気をつけ下さい。
▪️ドライブシャフトの脱臼を直す方法
それでは。
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