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【金属磨き】紙ヤスリで研磨する際のコツとポイント

 

紙やすりを使って金属の表面を研磨(磨き)を使用と思っているんだけど、これってコツとかあるのかな?

 

こんな疑問を持たれる方も珍しくありません。

 

そこでこの記事では、ステンレスからアルミ、真鍮とさまざまな種類の金属磨きを行ってきた経験から、金属部品のヤスリ掛けに付いてコツとポイントを紹介していきます。

 

このコツ1つだけ頭に入っていれば、やすり掛けは楽勝です。

 

 

紙ヤスリで研磨する際のコツ

 

紙ヤスリを使って金属磨きをする際の、コツは色々ありますが、最も重要なコツというか押さえてもらいたいポイントは、番手を上げる(変更する)タイミングを間違えないことです。

 

紙ヤスリを使って、ヤスリ掛けする際には金属に限らず徐々に番手(荒さ)を細かくしていきます。

 

この時のコツとして、絶対に押さえておきたいのが、番手を上げた時に1つ前の番手で付けた傷を残さずに削り切るという点です。

 

仮に…

  1. 240番
  2. 400番
  3. 600番
  4. 800番

 

このようなヤスリの番手を使用し、金属磨きする際であれば、240番の紙ヤスリで付いた傷は、400番のヤスリで確実に消してから600番のヤスリに進む。ということです。

 

これを徹底してやることが、紙ヤスリを使った金属磨きにおける1番重要なポイントです。

 

前の番手で付いた傷を見逃さないために

 

先ほどお伝えした紙ヤスリを使って金属研磨する際のコツは、頭に入ったと思いますが、もっと伝えたいのは、どうやって前の番手の傷の磨き残しをなくするかどうかです。

 

正直、頭では理解出来ていても、実際にヤスリ掛けをしているとどの傷がどの番手で付いた傷なのかを見失ってしまいます。

 

400番でヤスリ掛けした時の傷は消し切れたかな?

 

そこでお勧めの方法はシンプルで、ヤスリ掛けする際に、1方向のみでヤスリを往復させて、ヤスリ掛けで付く傷の向きを揃えてやることです。そして、番手を変える際には、前の番手で付けた傷に対して垂直方向へヤスリを動かしてやります。同様に、また1方向のみに往復させます。

 

下の画像を見て貰えば、ピンと来るとかと思います。

 

▪️400番のヤスリ掛け

 

▪️600番のヤスリ掛け

 

このような形で、番手ごとにヤスリ掛けの方向を互い違いに変えていくことによって、傷が付く方向が変わりますので、傷の消し忘れがかなり防止されます。

 

番手が上がって、ヤスリの粒子が細かくなればその分傷が浅くなるのですが、傷の深さだけでは判別しにくかったものが、傷の向きで確認が出来るので、前工程の傷を逃しません。

 

実際に400番の後に600番を少しだけ当ててやった画像を見ると、400番の傷がよく見えますね。

 

 

ただ、磨くものによってこのような方法でヤスリ掛けをすると、ヤスリ掛け自体の作業効率が落ちてしまう場合もあるので、必ずしもこのやり方が適しているとは言い難いですが…。

 

確実に前の番手で付いた傷を取りこぼさないという点では、一番理に適った方法であることは間違いありません。

 

前の番手で付いた傷を消さずにさらに次の番手へと工程を進めてしまうと、もうその傷を完全に消し切るのは難しく、その後一生懸命ヤスリ掛けをしたとて、仕上がりに悪影響が出てしまいます。そんな理由から、この方法が仕上がりを綺麗にするための、重要なコツに繋がります。

 

※どの程度番手が上がっているか、どれだけ根気良くヤスリ掛けするかによって、絶対に傷が消えきらないというわけではありませんんが…。

 

どこまで磨き上げるかによって話も変わりますが、下の画像のように折角液体コンコンパウンドまで仕上げても、ヤスリ掛けの段階で付いた傷は消えることなく残ってしまいます。

 

 

ヤスリ掛けをする、材質によっても話が変わりますが、400番の紙ヤスリで消すべきだった240番の傷を600番の紙ヤスリで消そうと思うとかなり厳しい状態になります…。

 

まとめ

 

綺麗な面に仕上げるためのヤスリ掛けで最も重要なコツは、番手を変えた(上げた)際に前の番手で付けた傷を確実に消してから次の番手に進むことです。

 

これだけ厳守していれば、正直ヤスリ掛けは誰にでも十分な仕上がりが期待出来る作業になります。

 

必ずしもここで紹介したように、紙ヤスリを同じ方向へ動かし、番手を変えるタイミングで方向を90度変えて磨けるとは限りませんが、出来ることならこの方法でヤスリ掛けをした方が、前の番手で付いた傷を残すことなく次の番手に進めることは間違いありません。

 

これからヤスリ掛けをする用がある方は1つの参考にしてみて下さい。

 

それでは。

 

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