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電子制御の車にウインカーリレーを取り付け。点滅スピードの調整が可能に。

  • 2023年2月19日
  • 2023年2月19日
  • 電装

 

ウインカーの点滅スピードを調整することが出来るウインカーリレーがあるのに、私の乗っている車にはウインカーリレーが使われていないから、それが使えない…。

 

こんな理由で、ウインカーの点滅スピードの調整を諦める人が多いです。

 

ウインカーバルブのLED化に伴うハイフラ対策なんかね。抵抗を噛ませるしかない…。と。

 

そこでこの記事では、ウインカーリレーがない(電子制御)車にウインカーリレーを新規で取り付け、ウインカーの点滅スピードを調整する方法について詳しく紹介していきます。

 

 

用意するもの

 

  • 8Pウインカーリレー
  • 8Pウインカーリレー用のカプラー
  • 配線やギボシ端子類
  • テスター

 

▪️8Pウインカーリレー

 

▪️8Pウインカーリレー用のカプラー

 

 

電子制御の車にウインカーリレーを取り付けする方法

 

ウインカーリレーが無い車にウインカーリレーを取り付ける際には、ウインカーリレーから出ている配線を自分の車に1本づつ接続してやるだけで、ウインカーリレーを通してウインカーやハザードランプを点滅させることが可能です。

 

電子制御で出しているウインカー信号を遮断し、ウインカーリレーより各バルブにウインカー信号を送る形になります。

 

作業手順は以下の通りです。

 

  1. メスカプラーに配線を組み込む
  2. ウインカーレバーに配線を割り込ませる
  3. ウインカー出力配線を接続する
  4. ハザードランプを接続する
  5. 電源取り出し用の配線を接続する
  6. アース線をボディに固定する

 

順番に解説していきます。

 

メスカプラーに配線を組み込む

 

ウインカーリレーが無い車の場合、当然8Pのウインカーリレーを差し込めるカプラーが車体に存在しませんので、事前に用意しておいたカプラーに配線を接続していきます。

 

こちらのカプラーにカプラー用の端子が付属してきますので、別途で用意した配線コードにギボシ端子を圧着する要領で圧着していくだけです。

 

 

▪️配線の内訳

  • IG電源
  • 常時電源
  • 右ウインカーの出力
  • 左ウインカーの出力
  • 右ウインカーのスイッチ
  • 左ウインカーのスイッチ
  • ボディアース
  • ハザードスイッチ

 

 

8Pウインカーリレーの配線図は以下の記事にて、紹介していますのでこちらをご覧ください。

 

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ウインカーレバーに配線を割り込ませる

 

まず初めに、ステアリング周りの内装を分解して、ウインカーレバーに刺さっているカプラーより、右ウインカーと左ウインカーのスイッチに繋がっている配線を探し出します。この2本の線に、ハンダを使用しウインカーリレーに接続するための線を割り込ませてやります。

 

 

※配線が細いのでエレクトロタップはお勧めしないよ。

 

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上の画像、白と黒の配線がウインカースイッチに割り込ませた配線です。この2本の線は、用意したリレーの左右のウインカースイッチに繋げる場所に接続したらスイッチの配線はこれで完了。

 

ウインカーレバーに関しては、割り込ませる形を取らずにレバーとリレーだけを繋ぐ形を取っても正常に動作します。その代わり、メーター内のインジケーターが点灯しなくなります。

今回は割り込ませる形を取っているので、ウインカーを出すとインジケーターは点灯します。ただ、リレーとの互換性はありませんので、ウインカーの点滅スピードを変えても、インジケーターの点滅スピードは連動しません。

 

ウインカー出力配線を接続する

 

次にウインカー出力用の配線を加工し、リレーとウインカーを直接接続します。

 

※ウインカー出力用の配線というのは、ウインカーのバルブに電気を送るための配線です。

 

車種によっても場所は異なりますが、ウインカーバルブに直接繋がる配線は車内のどこかにありますので、そちらの配線を切断し、切断後にウインカーバルブ側と繋がる方とリレーを繋いでやります。

 

上の画像は、ヒューズボックスに刺さっていたウインカーに繋がる配線を切断し、ギボシ端子を組み込んであります。元に戻すことはないのだけれども、念の為、元に戻せるように、切断後使用しない方の配線にもギボシ端子を圧着してあります。リレー取り付け時に使用するのは、画像矢印部分のみ。

 

※使用しない方の配線に関しては、宙ぶらりん状態になりますので、万が一接点が接触しないよう、メスの端子を組み付けるのがお勧めです。オスの端子を付けてしまうと、接点が剥き出しになりますからね。

 

おそらく多くの車は、運転席の足元付近や助手席部分にあるヒューズボックスに刺さっているカプラーの中にウインカーの配線があると思います。

 

 

こればっかりは、どこにウインカーの線が来ているかは分かりません。そのため、ウインカーを点灯させた状態で、カプラーの裏からテスターを当てて場所を探すほかありません。

 

 

理想は、フロントのウインカーとリアのウインカーが集合した後の配線を見つけ出すこと。そうすれば、配線を1本だけ加工しリレーと接続してやれば、リレーからウインカーへと電力の供給が可能になります。

 

集合している配線が見つからない場合は、少し手間ではありますが、リレーと各ウインカーごとの配線を1つずつ接続してやります。

 

  • フロントウインカー
  • リアウインカー
  • ドアミラーウインカー

 

リレーから出るウインカー出力の配線を分岐させて、それぞれのウインカーと直接繋ぎ合わせる方法でも可能です。今回は、このパターンで接続しています。おそらくですが、前後のウインカーが集結するのは、ヒューズボックスの裏側。もしくはメーター付近になるかと思います。

 

ちなみに、ウインカー出力用の接続する際には、車に元々ある電子制御部分とウインカーの線が接続されている状態ではリレー単体がウインカーを光らす主導権が握れないので、NGです。変な光り方をするかと思います。ウインカーの指揮者が2人になるイメージです。

 

ハザードスイッチを接続する

 

ウインカーランプとリレーの接続が完了したら、次にハザードのスイッチとリレーを接続して、ウインカーリレーの中にハザードスイッチの信号を入れてやります。

 

元々ある配線に割り込ませる形で接続しないと、ハザードランプは点灯しませんでした。

 

電子制御式のウインカーをリレー式に変更する点で、ここが一番の問題…

 

ハザードスイッチの信号をただそのままリレーに入れてしまうと、ハザードスイッチをオフにしている時にハザードが出て、スイッチを入れた時にハザードランプが消えます。ちなみに、オンにしている時はメーター内のインジケーターランプだけが点灯。オフの時はハザードランプだけが点灯する状態になります。

 

今回の車ではそれが起きました。全ての車でそうなるかは知らない。でもおそらく多くの車でこうなるんでは無いか?と個人的に思っています。

 

これはウインカーレバーとハザードスイッチでICの信号の読み取りが逆になっているためこのようなことが起きてしまいます。ウインカーレバー側は、レバーを倒した際に12Vを流し、ランプが点灯。ハザードスイッチ側は、12Vが常に流れており、スイッチを押すことによって遮断。これでランプが点灯。

 

中のICの構造が逆になっている。とのことです。

 

そのため、ハザードスイッチからウインカーリレーに入れる前に、それを逆転させてやる必要があります。今回、それ用のリレーを親父に作成してもらい、この問題を解決。僕はそれらの電装系はさっぱりですので、よく分からない。ここは自分で解決して下さい。

 

言っている意味は理解出来るかと思います。あとはこれをリレーにて変換できるか否か。

 

 

これがリレー作成前に書いていた回路の(親父)メモ。これ見て分からない場合は、諦めて下さい。もしくは、電気回路に強い友人にご飯でも奢って作成してもらって下さい。

 

▪️使用したリレー

 

こちらのリレーを基盤に組み込み、ハザードスイッチの信号線とアース線に接続し、ウインカーリレーのハザード信号用のカプラーに入れ込めばリレーを通して、正常にハザードランプを点灯させることが可能になります。

 

電源取り出し用の配線を接続する

 

次に、IG電源と常時電源をウインカーリレーに入れてやるため、2つの電源をリレーと接続します。

 

  • IG電源  ウインカー用
  • 常時電源 ハザードランプ用

 

この2つの配線はどこから取ってもOKです。作業しやすいようなところから取れば大丈夫です。

 

ヒューズボックスから取るもヨシ、オーディオ裏から取るもヨシ。

 

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今回は、ヒューズボックスではなく、オーディオ裏の配線から2つの電源を頂戴しています。カロッツェリアのナビが付いていますので、IG電源(ACC)が赤色。常時電源(B +)が黄色。オーディオのハーネスには、電源取り出し用の予備端子があるかと思いますので、特に電子部品の電源を取ってない方だと、配線加工せずに配線を繋げますね。

 

当然ですが、リレーに電源用の配線を接続してやらないと、リレーからウインカーに電力が送れませんので、ウインカーが点滅することはありません….。

 

アース線をボディに固定する

 

最後にリレーのアース線をどこかにボディ接続してやれば、リレーから出てくる8本の配線の接続が全て終了です。

 

※上の画像は、写真を撮り忘れたので適当な写真。

 

ボディに直接ボルト止めしても良いし、そこかのアース線に割り込ませても良いし、その辺はお好きなように接続して下さい。

 

 

まとめ

 

最近の車はウインカーリレーが存在せず、電子制御にてウインカーの点滅を行なっている車が増えています。

 

リレーが存在しない車であっても、市販品で安く入手が可能な8Pタイプのウインカーリレーを接続することは可能です。これにより、電子制御だから、速度調整式のリレーが使用出来ずハイフラ対策に渋々抵抗値を噛ませていた人でも、リレーにてハイフラの対策をすることが可能です。

 

少し手間ですが、この方法であればどんな車であっても、ウインカーリレーを取り付けることが可能です。

 

すなわち、速度調整機能が付いたリレーの使用が可能になるため、ウインカーの点滅スピードを弄ることが困難であった車種でも容易にそれが可能になるということです。

 

車検の際には、1分間に60回から120回の点滅スピードにだけ合わせておけばこのままでも車検に通ります。元に戻そうと思えば戻せますが、そんな理由からあまりその辺は気にしなくてもOKです。

 

ハザードスイッチとウインカーレバーのスイッチの信号が逆になっている場合、ハザード側のスイッチからウインカーリレーの間にそれを反転させるためのリレーを作成し、挟み込んでやる必要があるので注意です。

 

 

 

あと、最後になりますが、この方法だとインジケーターの点滅はハイフラ。ウインカーの点滅音は2種類になっちゃいます。インジケーターのハイフラ状態を治すためには、切断したウインカーの配線にウインカーバルブと同じだけの抵抗を噛ませてやれば解消します。現状だと内部では、電球が全部切れているという認識になっています。

 

ウインカーの点滅音に関しては、点滅音無しのリレーを使用するほか無いかと思います。メーター裏の基盤を弄ればどうにか出来ないことは無いかと思いますが、よほど電気に強いことに加えてメーター裏の基盤の回路が分からないと…。

 

それでは。

 

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