先日、友人のS660(JW5)に車高調を取り付けていたところ…
この車でキャンバー調整するとしたら、どうやってキャンバーを付ける?
こんな疑問を投げかけられましたので、この記事ではS660のキャンバー調整方法について、フロントとリアそれぞれ紹介していきます。
【S660】キャンバー調整方法
S660のキャンバー調整方法は、フロントとリアそれぞれ以下の通りです。
▪️フロント
- 調整式ピロアッパーマウント
- マウント取り付け部分の長穴使用
- ブラケット加工
▪️リア
- 調整式ピロアッパーマウント
- キャンバーボルト
フロント
S660のフロントストラットは、ナックル部分に2本のボルトを使って固定するタイプではありませんので、キャンバーボルトは使用できません。
そのため、車高調取り付け時に、調整式ピロアッパーマウントが採用されている車高調を取り付けたり、アッパーマウント部分を固定するストラットタワー部分の長穴を使用してキャンバー調整を行います。
取り付け部分の長穴は、ストラット固定ナットを3本緩めた状態で、ストラットを押し込みながら固定してやると、ストラットが奥側にズレるため、角度が付きます。数値としては、1度変化するかどうかぐらいの調整キャパですが…。
下の画像からも分かる通り、ストラット固定の穴(3箇所)が長穴になっています。(純正の状態から。)
この元々の長穴をさらに長穴に加工するという少々荒技もあります。リューターと超硬ビットを使用すると、比較的簡単に加工が可能です。
最後はあまり実行する方はいらっしゃらないかと思いますが、S660のようにストラットが差し込み式の車種の場合、車高調のブラケットを曲げてキャンバーを付ける方法もあります。
屈折加工と呼ばれます。
リア
リアに関しては、フロントと同様に調整式ピロアッパーマウントを使用してキャンバーを付ける(調整)するほか、キャンバーボルトの使用が可能です。
リアに調整式のピロアッパーマウントを導入する際には、車高調とフレームのクリアランスが、元々広く無いので調整出来る範囲に限りがあるという点を頭に入れておいた方が良いかと思います。
今回取り付けた車高調は、調整式のアッパーマウントでは無かったため、正確には分かりませんが、車高調とフレームのクリアランスを見る限り、それほど調整キャパは無いかな?というのが率直な感想です。
少し余談ですが、リアのキャンバー角を調整する場合、キャンバーの付け方や調整幅によって、トー角が取りきれなくなるため、調整式のトーコントロールアームが別途必要になる場合があります。
※純正のコントロールアームは、偏心カムボルトによって調整するタイプになっています。
まとめ
S660は、前後ともにストラットを採用しているため、一般的な軽自動車ではキャンバー角の調整が出来ないリアの足回りでもキャンバー角の調整が容易できます。
その一方で、フロントのストラットに関しては、ホンダが好きな差し込み式を採用しているおかげでキャンバーボルトを使用したキャンバー調整が不可能なので注意です。
それでは。
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