これからロアアームの加工をしようと思っているのですが、上げ加工をすると乗り心地はかなり良くなりますか?上げ加工もセットでやるか迷っています…。
先日、このような相談を受けました。
そこでこの記事では、ロアアームの上げ加工でどのぐらい乗り心地が良くなるのか?というテーマでお話ししていきます。合わせて、乗り心地が良くなる理由についても紹介していきます。
ロアアームの上げ加工で乗り心地が良くなる理由
ロアアームの上げ加工をすることによって、車の乗り心地が良くなる理由は、車高を下げたことによって、ロアアームの付け根のブッシュに掛かっていた負担が解消するためです。
車高を下げると、サスペンションがストロークする前から、ロアアームのブッシュには負担が掛かっている状態です。
▪️上げ加工する前
▪️上げ加工した後
その状態から、ストロークすることによってさらに負担を掛けるため、ゴムの動きが硬くなること、反発が強くなることが乗り心地の悪化へと繋がります。
これがロアアームの上げ加工によって改善するため、乗り心地が良くなるます。
車高を下げたことによる、ゴムブッシュの負担(捩れ)は、アームの付け根を固定するボルトを一度緩めて、1G締めしてやることで改善するケースもあります。ただ、3点止めのロアアーム形状の場合、1G締めでは1箇所どうしようも出来ない箇所がありますので、上げ加工によってしか乗り心地の改善が見込めないケースもあります。
上の画像のココの固定箇所がそれにあたります。可動方向に対して、真横からボルトが入っているタイプのブッシュは、1G締めで負担を解放してやれますけど、このタイプのブッシュで固定方法だと解消は出来ません…。
上げ加工をするとどのぐらい乗り心地が良くなる?
上げ加工のロアアームを導入する車がどのぐらい車高を下げているのか?どのぐらい上げ加工がされているのか?によっても話が変わってきますが…
70〜80ミリ程度車高が下がっており、30〜40ミリ程度の上げ加工がされているロアアームを導入すれば、導入前と後で乗り心地の改善が確実に分かるぐらいの効果があります。
具体的には、走行時の段差を超える際の【ドンッ】という衝撃が和らぎます。サスペンションがスッとスムーズにストロークするのが体感可能です。サスガ縮んでから伸びる際の動きでも効果が体感可能です。
これまで軽自動車に10台近く、上げ加工がされたロアアームを組み付けてきましたが、乗り心地の改善が体感できなかったケースは一度も無いので、体感できないってことはそう無いかと思います。
※30ミリ上げのロアアームで乗り心地の改善を体感できておりました。
ただ、本音を言うと組み付けた日には、乗り心地の改善を大きく体感できるものの、翌日以降に関してはもうその改善度合いがわからないぐらい。(もちろん、組み付け前と後で乗り心地が改善しているのは間違いないんですけどね。)
まとめ
車高の下げ幅と上げ幅によっても話は変わってきますが、ロアアームを上げ加工することによって、走行時の段差を通過する際やマンホールを超えた際の衝撃が暖和するような形で乗り心地の改善が体感可能です。
人によっても、感じ方が異なるかと思いますが…。
多くのロアアームを加工しているショップさんの場合だと、延長加工と上げ加工がセットになってるケースが大半なので、せっかく購入して交換するなら、上げ加工はあったほうが良い。と言うのが個人的な意見です。
※ストラット構造のロアアームであれば。
それでは。
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